効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

■米国大統領候補者第一回テレビ討論会

日本時間の今日10時からNHKで米国大統領候補者であるバイデン氏とトランプ氏の討論会の様子が放映された。オハイオ州で開催されたこの公式テレビ討論会の約束事は、片方の論者が2.5分ずつ話をすることになっていて、司会者もそのことを説明していた。しかし…

■インドの電力事業も石炭火力新設しない

インド最大の国営発電事業であるNTPCは、今後新規の石炭火力発電所の建設はしないという発表をしたようだ。基本方針として示したのは、今後炭酸ガスの排出量を全体の事業から削減していくというもの。今後石炭火力向けの新規土地取得はしないとしている。そ…

■IEAからのレポート、Energy Technology Perspectives 2020

IEAからエネルギー技術の将来展望に関するレポートが出されたので早速ダウンロードしてみた。全体で174頁だから読み通すのには時間がかかる。冒頭にある要約にざっと目を通したが、主題はクリーン・エネルギー時代に向けて、Carbon Capture Utilization and …

■清掃工場から回収したCO2をメタンに資源化

日立造船は、共同実施者のエックス都市研究所と、神奈川県小田原市の環境事業センターで、「清掃工場から回収した二酸化炭素の資源化による炭素循環モデルの構築実証事業」のためのメタネーション設備の現地工事を、10月より開始する。メタネーションとは、…

■中国のエネルギー政策

中国がエネルギーからの炭酸ガス排出量削減に向けて示した計画量は世界を驚かすものだったろう。だが、これは中国の安全保障にも関わるものだけに、その達成に多面的な対応をするだろう。具体的には、2030年迄に炭酸ガス排出量の上昇のピークを下げ、2060年…

■アジア送電網

西欧諸国は各国の送電系統が繋がっていて一体的に運用されている。ある国で余剰となった電力は、近隣諸国へ電力の輸出という形で送られ、輸出入として決済されている。同じようなことがこれから東南アジアでも始まるかも知れない。ただ、中国の圧倒的に優れ…

■エアバスが35年に水素旅客機

欧州のエアバスが、世界初となる水素を燃料とし、二酸化炭素(CO2)を排出しないゼロエミッション(ZE)航空機を2035年までに事業化する方針を発表した。3種類のコンセプト機のデザインも披露したというからかなり具体的な検討を済ませているのだろうが、15…

■GEが石炭火力から撤退

米ゼネラル・エレクトリック(GE)が、石炭火力発電事業から撤退する方針を発表したと報じられている。GEは新規の石炭発電所の建設や発電設備の供給を取りやめ、太陽光や風力など再生可能エネルギー事業に力を入れる。既存の発電所のメンテナンスやガス火力…

■グリーンランドと南極の氷溶解で海水面レベル上昇

NASAが発表したところによると、地球の平均気温がいまのままのテンポで上昇すれば、グリーンランドと南極の氷が溶解する結果、2100年迄に海水面が38センチ上昇するそうだ。IPCCのレポートに示された研究結果だが、グリーンランドからの溶解水によって、2000…

■台風また発生

この時期、台風が発生する頻度が高くなるのは例年のことだが、報じられている所によると、台風10号の風速が予想されているより低かったようで、その原因が、それに先行して九州を襲った台風9号が、日本周辺の海面をかき回した形になり、海水の表面温度が下が…

■カリフォルニア州で計画停電

最近カリフォルニア地域を襲っていた猛暑が原因で山火事があちこちで起き、それによって送電線も被害を受け、送電能力も低下している。また、冷房に使用される電力需要も急速に伸びているために、総発電設備容量が不足し始めている。そのため同州の電力会社…

■宮古島にマイクログリッド

宮古島に地域マイクログリッドが構築されるらしい。これを報じた記事によると、地域マイクログリッド(MG)とは、地域の再生可能エネルギーを一定規模のエリアで利用することをいう。平常時は、太陽光発電等の再生可能エネルギーと蓄電池を活用して効率的に…

■豪雨を実体験

今日午後、車のメンテのため20分くらいの所にある代理店まで出かけた。その時には少し曇りがちという感じの天候だったが、メンテが終わって車を走らせ出した頃から急に空が暗くなり、大粒の雨が降り出した。最初は大粒という感じだけだったが、その内に一番…

■EU、温暖化ガス55%削減 2030年目標引き上げ

■EU、温暖化ガス55%削減 2030年目標引き上げ 今日報じられているが、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は16日の一般教書演説で、2030年に域内の温暖化ガスの排出量を1990年比で少なくとも55%減らすと表明した。従来の40%減から引き上げ、他国と…

■グリーン水素の大量生産がスコットランドで

英国の新聞Guardianからのメール情報で知ったのだが、スコットランドのScottish Powerが、新設する大規模な陸上風力と太陽光発電からの電力を利用して水を電気分解し、大量の水素を製造するプロジェクトに着手したという。Scottish Powerは伝統的に新しいも…

■CO2からメタノール

脱炭素化が気候変動対応として進展している。燃焼ガスからCO2を取り去るCarbon Captureの実用化が進むと、貯蔵するCあるいはCO2を再利用することを検討するのは必然となる。最近これに関連した技術開発が報じられるようになっているが、今日報じられた記事で…

■自民党新総裁誕生

今日開催された自由民主党総裁選挙の模様をテレビで眺めていたが、同時進行で見たのは初めてだった。菅現官房長官が圧倒的な数を集めて当選したのは予想通りだったが、最終的に岸田氏が不破氏を追い抜く結果になったのは、興味を惹いた。不破氏がこれから党…

■米国の山火事から考える

最初カリフォルニア州で起こった大規模な山火事は、その範囲を拡げて、西海岸の諸州に拡がっている。このような大規模火災が以前に起きたのは2010年に西海岸だったらしい。この時の対応が不十分だったために多数の死者がでたことから、山火事対応策が大きく…

■ソーラーシェアリング 福島で小麦と大豆の輪作をしている農家が、ソーラーシェアリングをしている。この農家の活動を支援するNPOが、現状や苦労話をZoomで広く聞いて貰うプロジェクトがあるのを知り、申し込んだ。無料ではなく700円と有料だったが、それへ…

■蓄電池のリスク

ここで述べる蓄電池は、送配電系統に接続された大規模容量のリチウムイオン電池だが、世界的に風力発電や太陽光発電が増加する中で、天候によって出力変動する再エネが系統の安定性を阻害しないように、大型蓄電池が急速に設置量を伸ばしている。この蓄電池…

■昆虫の多様性を守るために投光照度を落とすドイツ

ドイツで、1年の内かなりの期間、暗くなってからの投光器の照度を落とそうとする法規制を作ろうとしている。それは、最近昆虫の数と種類が急速に減っている事への対応らしい。法案によると、環境省は昆虫を守るために、スポットライトの一部を違法とすること…

■白金に代わる燃料電池用の新しい触媒

今日の日経新聞中国版に掲載された記事で知ったが、山口大学の本多謙介教授のグループは燃料電池の触媒に高価な白金を使わない技術を開発した。ここでいう燃料電池は、固体高分子電解質形のもの(PEFC)だ。硬質の炭素材「ダイヤモンドライクカーボン(DLC)…

■アンモニア燃料タグボート

海運分野においても温室効果ガス(GHG)の排出削減が課題となる中、2018年に国際海事機関(IMO)が、国際海運分野からのGHG 排出量を2050年までに半減させ、今世紀中早期にゼロとする目標を掲げた。航空事業に並ぶ世界的なGHG削減への動きだ。アンモニアは燃…

■台風10号による風力、太陽光への被害

多分九州だと思うが、風力発電機の風車の一つが折れているのをテレビニュースで見て、矢張りと思った。メーカーはVestasだったようだが、他の風力発電所でも羽根や発電機が損傷を受けたり、2018年の台風20号で倒壊した淡路島設置の風力発電のように、羽根を…

■台風10号来襲

台風10号が九州、四国地方を襲っている。これを書いている午後5時頃、住んでいる奈良市では、豪雨注意報は出ているが、雨が降り出したくらいで風はほとんどない。だが、NHKが各地に状況を放映しているのを見ると、まだ本格的に上陸した段階でもないのに、各…

■韓国とカリフォルニア州に大型燃料電池

韓国の京畿道と米国カリフォルニア州のSoCal-Gasの供給区域に、Bloom Energy社のSOFC(固体酸化物形燃料電池)が設置され稼働を始めている。BloomのSOFCは宇宙技術として開発されたもののようで、発電効率が60%と世界でもっとも高いとされる。単体の設備を並…

■重量物を上下させて蓄電と放電

位置のエネルギーというものがある。重量のあるものが地球の引力に引かれると生まれるエネルギーポテンシャルで、その利用の一つが揚水発電。上の池に溜まった水の位置エネルギーと、それを下の池の水面が持つ位置エネルギー差を利用して発電し、逆に下池の…

■リンゴがプラスチックに

りんごジュースの生産・販売を手掛ける青森県農村工業農業協同組合連合会(アオレン/青森県弘前市)は、りんごの搾りかすなどを活用したバイオプラスチック用原材料の製造・販売を展開する新会社を、6社共同で設立したと報じられている。新会社は「グレンカ…

■欧州の電気自動車は総コストでエンジン駆動のものとほぼ同じ

西欧の電気自動車は、総コスト(TCO)で見てディーゼルエンジン車と型を並べるところまで来ていると報じられている。走行距離が短いのがもんだになっていたが、それも次第に長くなり、その満充電時の航続距離は、欧州のWLTPモード(国際ルールの燃費基準)で…

■ユーグレナの事業が拡大し始めた

最近ミドリムシ(ユーグレナ)を大量増殖したものから、バイオ燃料を開発している東大発のベンチャー、ユーグレナ社のことばかり書いている。この事業が成功して高収益の企業に育ってほしいと願っているからだ。それに新しいものを加えることにする。 ユーグ…