効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■アジア送電網

西欧諸国は各国の送電系統が繋がっていて一体的に運用されている。ある国で余剰となった電力は、近隣諸国へ電力の輸出という形で送られ、輸出入として決済されている。同じようなことがこれから東南アジアでも始まるかも知れない。ただ、中国の圧倒的に優れた送電網技術によって支配されることを怖れている国が多い。とはいえ、既に、ミャンマーラオスベトナムの電力網とも接続している。これが連鎖的に中国の電力網と接続されるのを避ける意味もあって、インドが送電網を構築し、太陽光などにより国内で発電した電力を西アジアや東南アジアの国々に供給する計画を立ち上げた。インド自身が持つ送電網も貧弱だが、太陽光、風力発電が急速に伸びる中、それを隣国にも送れるような送電網を作り上げようとしているようだ。

送電網技術の進歩は再生可能エネルギーによる発電コストの継続的な低下と相まって、アジア全域の電力供給を一変させる可能性がある。中国に支配されるのを怖れる国は、それに代わるものとしてインドに頼ることを考えてはいるが、問題は接続網建設に必要な資金をどこから調達するかだろう。昔は石油の供給不安がエネルギー安全保障の中心課題だったが、これが今では電力供給の支配という問題に移っている。再生可能エネルギーについての技術蓄積と建設実績についても中国が圧倒的な力を持つが、それが故に周辺諸国は電力供給を中国に支配されたくないのが実情のようだ。インドは中国とは経済力には大きな差があるから、周辺国から見ると頼りがいのない国とも見られているはず。このギャップを日本が埋めることができるかどうかも今後の課題となるかも知れない。日本主導で、インドから周辺諸国へ高圧直流送電ができるようにするのが望ましいが、逆に中国がそれに介入してくる可能性も高い。日本の政治力の問題になるのかもしれない。

 

 

 

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