効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■欧州の電気自動車は総コストでエンジン駆動のものとほぼ同じ

西欧の電気自動車は、総コスト(TCO)で見てディーゼルエンジン車と型を並べるところまで来ていると報じられている。走行距離が短いのがもんだになっていたが、それも次第に長くなり、その満充電時の航続距離は、欧州のWLTPモード(国際ルールの燃費基準)で300キロ台だ。具体的には、VWの「ID.3ピュア」が330キロ(電池容量48キロワット時、推定値)、シトロエンのe-C4が350キロ(同50キロワット時)である。欧州の新世代のEVは、このWLTPモードで300キロが1つの目安になっているとされる。EVは高速走行時の電池消費が激しくなる。航続距離が(WLTPモードで)300キロ以上あれば、アウトバーンを200キロくらいは走れるということだ。今後、アウトバーンの途中に急速充電ステーションが満遍なく整備されれば、EVを安心して使えるようになる。日本では充電ステーションの数がまだ少なく、蓄電池の残量が少なくなると,充電ステーションが遠方にあると、極めて不安な状態になる。

欧州連合EU)のしたたかな点は、そうした急速充電ステーションの整備をEU全体で進める支援策を講じていることだと報道記事が述べている。EU欧州委員会は2019年12月11日、50年までにEU域内の温暖化ガスの排出量をゼロにするという目標に向けた政策「欧州グリーンディール」を発表、20年1月14日にはその実現のために今後10年間で1兆ユーロ(約125兆円)を投資する「欧州グリーンディール投資計画」を発表した。その投資対象の1つが、急速充電ステーションなどの公共充電設備だ。EUの充電設備は19年12月時点で14万台。これを25年までに100万台に拡張し、25年までにEU域内で普及すると予測される1300万台のゼロ排出車(EV)/低排出車(プラグインハイブリッド車、PHEV)に対応する。

19年12月時点のEUにおけるゼロ排出車/低排出車は97万5000台とされる。実は、欧州のガソリンスタンドの数は18年時点(一部の国は16年か17年の数値で合算)で約13万5000カ所。欧州では、既にガソリンスタンドの数を超える充電ステーションが設置されている。課題はこれが都市部に集中していることのようだ。現時点で日本国内には7000カ所しかないのだから((1件につき複数の充電器が配されている場所もあるため、充電器数はこれより上になる)、EV保有者は、自宅で充電するケースが殆どだろう。日本もこのような先行事例に学んで、充電ステーション設置の長期計画を具体化しなければならないと思う。

 

 

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