効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

■脱炭酸ガスに拍車がかかりつつある

炭酸ガスを捕捉するカーボンキャプチャーの技術開発には時間がかかるだろうと思っていたが、どうもかなりその技術開発は早く事業化されるような雰囲気だ。 報道記事だが、国内造船大手が温暖化対策向けの新型船開発に乗り出したようだ。三菱重工業は世界初と…

■大阪府の電動車

大阪府が、2030年までに軽自動車を含めた府内の新車販売台数のうち9割を電動車とする目標を掲げるそうだ。購入補助金や税制優遇などの支援策を21年度に検討し、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの購入を促すとしている。政府が35年までに通常のガ…

■脱石炭の大進展

石炭火力発電が世界的に消滅しつつあり、それはドイツが脱石炭火力の目標を掲げたことにも表れている。石炭火力発電事業者も、石油産業も全て再生可能エネルギー事業に投資する方向に向かっていて、日本とはかなり様相が異なっている。ドイツの事例が次のよ…

■大気中のCO2直接回収技術

東邦ガスは1月25日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と「ムーンショット型研究開発事業」に係る業務委託契約を締結し、液化天然ガス(LNG)の未利用冷熱による大気中のCO2直接回収技術の研究を開始したと発表した。この研究プロジェクトは、内閣…

■水素エンジン実用化へ

環境対応、あるいは、変動性再エネの利用に水素が重要視されている。いま各種のプロジェクトが進行中だが、このほど、三菱重工業が1月21日、グループ会社の三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET)が、産業技術総合研究所との共同研究により、純水素を…

■EUの20年の発電、再生エネが化石燃料を初の逆転

日経新聞の報じたものだが、欧州連合(EU)で2020年に初めて、再生可能エネルギーによる発電量が化石燃料を上回った。シンクタンクの独アゴラ・エナギーヴェンデと英エンバーが25日に共同で発表した。風力や太陽光など再エネ電力の比率は38%と19年から4ポイ…

■CO2回収実証

地球温暖化ガスであるCO2の排出を抑制するためには、大規模な量の化石燃料を消費している火力発電所などから出てくる排ガス中にあるCO2を何らかの方法で捕捉(Carbon Capture)しなくてはならない。回収されたCO2を貯蔵するか利用するかも今後の課題だが、ま…

■熱の貯蔵、従来の5倍以上

エネルギーというと何となく電力と考えがちだが、熱もエネルギーとしての位置は大きい。発電方式のコンバインドサイクルもタービン式ガス発電の排熱で高温蒸気を作って、蒸気タービンを回して二段階発電をしてエネルギー効率を上げている。 熱の使い方次第で…

■風力アセスの緩和

環境省と経済産業省は21日、風力発電所の環境影響評価(アセスメント)の緩和を議論する有識者検討会の初会合を開いたと報じられている。3月末までに数回の会議を開き、環境アセスの対象となる風力発電所の適正な規模を決めるということだ。風力発電を設置す…

■核兵器禁止条約が発効

核兵器禁止条約が発効した。核兵器は、使えない武器だと言われることもあるが、何かの対立をきっかけにして使われることもあるだろう。また、最近では、爆発規模の小さな物も開発されていて、破壊力が小さいことを口実にして使われるかも知れない。 日本は核…

■バイデン大統領就任

米国の第46代大統領に民主党のジョー・バイデン氏が20日に就任した。米国の歴史の中でも最高齢の大統領となる。また、米国社会が動揺している最中に就任したのだから、今後の政治的対応には大きなエネルギーが必要だろう。78歳という年齢からすると、4年の任…

■ハワイで6千戸に蓄電池を設置

太陽光が豊富に降り注ぐハワイで、太陽光発電が普及するのが早かったのは当然のことだろう。ハワイの電力は、もともと全て石油火力で、石油は本土から持ち込む必要があったから、コストも大きかった。太陽光発電設備のコストが急速に下がり、多くの需要家が…

■紫外LEDで新型コロナウイルス不活性化

日亜化学工業は、同社製280nm深紫外LEDを用いた実験で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の不活化効果を確認したと発表したと報じられている。徳島大学大学院医歯薬学研究部 野間口 雅子教授および 駒 貴明助教が実施したもので、新型コロナウイルスに対し…

■英仏を結ぶ路線の危機

日本でもJALやANAなどの航空会社が大赤字になっている。それは英国の航空事業についても同様のようだが、これに対しては政府の融資返済延長などの支援が出されている。しかし、英仏海峡をトンネルでつなぐユーロスターは、乗客の数が新コロナウイルスの影響…

■韓国の燃料電池事業拡大

燃料電池の商用化に向けた動きが速かったのは日本だ。その成果の一つは家庭用燃料電池エネファームの普及だと言える。しかし、燃料電池自動車、規模の大きい燃料電池発電設備については、韓国が先頭を切っているのかも知れない。その動きを後押ししているの…

■中国はレアアースで世界を牛耳る

電気自動車が輸送部門で占める比重が高くなることに間違いはない。その時に重要な部品が蓄電池とモーターだ。ともにその重要素材として所謂レアアース(希土類)が幾つかある。電池についてはリチウムイオン電池が主流だ。リチウムは南米で生産されるが、そ…

■自営線による直流供給

今日付の電気新聞が一面に出した記事のメール用にまとめたのを丸写したのだが、「NTT、東京電力ホールディングス(HD)などは14日、直流による電力供給の実証を千葉市で開始したと発表した。NTTアノードエナジー(東京都千代田区、高間徹社長)が…

■電力需要パターンの変化

米国からの情報に拠れば、新型コロナウイルスの感染拡大によって、当初電力需要は全体に減るだろうと考えられた。需要の減少はある程度見られたが、もっとも影響を受けたのは電力需要増減のパターンだったという。まず経済活動が低迷したことによって、商工…

■電気自動車用蓄電池

パナソニックは11日、米テスラの元最高技術責任者(CTO)が創設したリサイクル電池のレッドウッド・マテリアルズ社と組み、コバルトを使わないリチウムイオン電池の開発に取り組むと発表した。コバルトは希少金属で価格も高く、電気自動車(EV)などの電池の…

■低コストでゼロエミッション達成には送電系統強化が鍵

米国のMIT(マサチューセッツ工科大学)が、シミュレーションを行って研究した結果、再生可能エネルギーを大幅にしかもコストを掛けずに導入し、米国がネットゼロ社会を実現するには、国全体にまたがる送電系統を拡充することだと結論づけている。地域で再エ…

■節電呼びかけ 寒波で需給逼迫

節電呼びかけは、夏にあるものだと思っていたが、寒波が襲来して電力需要が急増し、どの旧電力事業者も電力需要が発電能力の100%近くにまで達したために、節電の呼びかけが出された。電気ヒートポンプによる暖房機の普及が進んだのも一つの要因かも知れない…

■2020年の気温

昨年末から続く大雪と寒さ。地球温暖化はどうなったという感じがするくらいだが、EUの温暖化調査による気象データで見ると、2020年は2016年と並んでもっとも平均気温が高い年だったと発表されている。産業革命以前に比べると1℃という数字が出されている。エ…

■野菜の虫を電磁波で検出

キユーピーは野菜など食品の内部についた虫を人工知能(AI)で取り除く技術開発を進めているということだ。カット野菜など野菜についた虫は工場の製造ラインで一つ一つ目視で取り除くのが一般的で、労力も大きい。農業で生育状況や虫食いを見つけるという話…

■寒波で電力供給アップアップ

寒波が襲来して、暖房用などの電力消費が急増したために、発電各社の発電設備はフル稼働しても、時に旧電力供給区域の中には供給能力が不足する事態となり、各区域間で電力融通が行われたようだ。大雪ということは太陽光発電が殆ど機能しなくなる状況だから…

■エネファームと太陽光発電パネルの抱き合わせ

静岡ガスは7日、静岡県内で三井ホームの新築戸建て住宅を建てる顧客向けに太陽光発電システムを実質的に無料で設置できるサービスを始めると報じられている。ただこれには条件があって、静岡ガスの家庭用燃料電池「エネファーム」を設置する顧客を対象にした…

■都市ガス由来のCO2フリー水素

「都市ガス由来のCO2フリー水素」という表題の報道記事を見て驚いた。都市ガスはメタンが主成分だから、それと空気中の酸素と結合させて水素を作るのは燃料電池では通常行われている。だが、その化学反応の後に残るのはCO2だ。地球温暖化ガスを必ず排出する…

■ペロブスカイト 太陽光発電

ペロブスカイトという薄膜式の太陽光発電素材があることは知っていたが、発電効率が低いので実用化はまだ先だと思っていた。だが、この方式の発電効率がシリコン系のものに近い20%ほどにまで上がったという報道記事を見て、建物自体が発電装置になる可能性…

■断熱性の高い建物に

少なからずいい加減なことを考えて見た。再生可能エネルギーを増やすということが必要ではあるが、それと同じ位に必要なのが、エネルギー消費の少ない社会にすることが重要な課題となる。その時に難しいのが、既築建物の断熱性の向上だ。新築建物については…

■NTTが巨大な蓄電所に

たまたま昨日地域単位のマイクログリッドの蓄電機能について書いたのと符号を合わせたように、今日の報道でNTTが自社の通信設備建物に蓄電池を増強して、地域の蓄電所にすると報じられている。電話回線を自ら管理するNTTは、通信線が光回線に変わってきても…

■大規模発電所が不必要に?

太陽光発電(PV)の発電コストがどんどん下がったいる一方、PVを設置した建物に蓄電池の設置が必然的になり、そのコストも下がり、性能も良くなっている。風力発電もこれから急増するのは必然だが、PV、風力の出力変動の調整電源として、地域に設置される蓄…