効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■清掃工場から回収したCO2をメタンに資源化

日立造船は、共同実施者のエックス都市研究所と、神奈川県小田原市の環境事業センターで、「清掃工場から回収した二酸化炭素の資源化による炭素循環モデルの構築実証事業」のためのメタネーション設備の現地工事を、10月より開始する。メタネーションとは、触媒を充填した反応容器内で水素と二酸化炭素を反応させ、天然ガスの主成分であるメタンを合成する技術。清掃工場から回収した二酸化炭素を利用したメタネーションによる エネルギー資源化は世界初の取り組みだという。

今回、メタネーション反応を行うためのメタン化設備や二酸化炭素回収設備などの現地工事を行う。実証試験は2022年度完了予定。メタン製造量(二酸化炭素回収量に比例する)は、商業用天然ガスのサテライト供給設備に匹敵する約125Nm3-CH4/h(純度80%)で計画されている。実証フィールドとして活用されるのは、小田原市の環境事業センターのストーカ式焼却炉(330トン/日)のうち、75トン/日×1炉。これまでに、ごみ焼却炉の排ガスから二酸化炭素を分離・回収する小規模な実証試験を行い、所定の二酸化炭素純度・回収率を達成できたことから、2020年より商用規模でのごみ焼却炉排ガスからの二酸化炭素回収設備の開発に着手する。排ガス中には不純物も多いはずだから、その除去も厄介な課題となるだろう。

メタネーションは、これから拡大する風力発電太陽光発電からの電力で水を電気分解して造る水素を使うことが最終目的になる。望ましいのは生物由来の炭素からなる二酸化炭素でメタネーションをすることだが、ゴミ処理設備から出る二酸化炭素の半分くらいがそのようなもので、他はプラスチックなど化石燃料由来のものだ。いずれにしろ、これを水素でメタン化すれば、二酸化炭素が固定され、大気中への排出がほとんどなくなる。問題はこのメタンを次に何に使うかだ。気候変動抑制のためとして意味のある量にするには、メタネーションによるメタンの製造量をかなり増やす必要があり、グリーン水素の製造と共に、設備規模を急拡大させなければ意味が出てこないことになる。

 

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