インド最大の国営発電事業であるNTPCは、今後新規の石炭火力発電所の建設はしないという発表をしたようだ。基本方針として示したのは、今後炭酸ガスの排出量を全体の事業から削減していくというもの。今後石炭火力向けの新規土地取得はしないとしている。それに代わるものとして再エネ事業を独立した部門として運用する。再エネ向けの土地取得に切り替えるそうだが、全くこれまでと異なった地形のところにある土地取得に力を入れるだろう。
2032年迄にNTPCは3,200万キロワットの再エネを建設取得する計画を示している。この中にはバイオマス発電所なども含まれている。これによって、全体の発電設備能力の30％が再エネになる。現在は10％。2022年迄に1,000万キロワットを確保するともしている。これはインド政府のエネルギー政策が炭酸ガス排出量抑制を重視するようになったことによるものだ。NTPCは再エネ建設に必要な土地取得について，適切な支援策を国に対して申し入れている。
電力需要がこれからも急増するインドでも、脱石炭の方向が具体的に示されたことになる。日本はこれから示すエネルギー政策をどのようにするつもりか、菅新政権の姿勢が問われることになる。
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