今日開催された自由民主党総裁選挙の模様をテレビで眺めていたが、同時進行で見たのは初めてだった。菅現官房長官が圧倒的な数を集めて当選したのは予想通りだったが、最終的に岸田氏が不破氏を追い抜く結果になったのは、興味を惹いた。不破氏がこれから党内でどのように扱われるだろうか。
菅氏については、総裁期間として残されたのは1年だが、その間に新型コロナ対応を有効な手段を使って沈静させることによって、延長されたオリンピック・パラリンピックの開催を可能にできるかが喫緊の課題となる。これについては、例え日本がコロナを鎮圧させたとしても、海外諸国の状況次第という側面があるのは否めない。感染者の数が再度急上昇した国も出たようだし、まず無理だろうという気がする。IOCも結論を出しにくいだろうが、中止の決定を躊躇できない現状に入っているのだろう。
いずれにしろ、現在の経済状況をどのようにして上向きにするかが問われるが、その結果を出すのに1年は短すぎる。内閣の顔ぶれを上手に配分して、来年総裁に再選されなければ、菅氏は結果を出せないだろう。自助、共助、公助というスローガンを上げていたが、どの項目をとっても評価を出しにくい分野ばかりとなる。引き続いて行われる臨時国会で総理大臣に選出されるのは間違いないとしても、その後の組閣で政治の方向が分かるような人を採用し、安倍氏の引き継ぎだけではないことを示す必要があるだろう。しかし、内政は別として、外交関連となると、安倍外交との相違を見せるのは難しい。逆に、アメリカの大統領選挙の結果や、中国との南シナ海での対応について、将来の日本が世界に影響力を強くできる基礎を固めてほしい。
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