効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■アンモニア燃料タグボート

海運分野においても温室効果ガス(GHG)の排出削減が課題となる中、2018年に国際海事機関(IMO)が、国際海運分野からのGHG 排出量を2050年までに半減させ、今世紀中早期にゼロとする目標を掲げた。航空事業に並ぶ世界的なGHG削減への動きだ。アンモニアは燃焼しても二酸化炭素(CO2)を排出しないため、地球温暖化対策に貢献する次世代燃料として期待されており、さらにアンモニアの原料となる水素にCO2フリー水素を活用することでゼロエミッション化の実現が可能と言われている。

この課題に対応して、日本郵船IHI原動機、日本海事協会は9月3日、世界初のアンモニア燃料タグボートの実用化に向け、共同研究開発契約を8月18日に締結したと発表している。この3社は、2015年に竣工した日本初の液化天然ガスLNG)燃料船であるタグボート「魁(さきがけ)」の共同開発メンバー。LNG燃料のタグボートについては、昨年3月29日にこのブログで書いている。「魁」はLNGとA重油の双方を燃料として使用できる「Dual Fuelエンジン」を搭載。LNG 燃料使用時には重油使用時と比較し硫黄酸化物SOx)排出量を約100%、窒素酸化物(NOx)排出量を約80%、二酸化炭素(CO2)排出量を約30%削減することができる、環境配慮型のタグボートだ。

このアンモニアも、当面は石油を原料とする化学産業での副産物である水素を利用する筈だから、グレイな燃料となるのだが、アンモニアが再エネ電力により造られる水素が十分入手できる時期が、それほど先になるとは考えていないからだろう。

 

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アンモニア燃料のタグボート外観(日本郵船プレス発表)

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