効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

2020-01-01から1年間の記事一覧

■2021年は波乱の年か

2020年は、2021年の波乱要因を一杯貯め込んだ年になったのではないかという感じがする。 その筆頭は新型コロナウイルスだが、2019年末には感染が始まっていたと分かってきたようだが、それがまだ収まる気配がなく、ワクチンが開発されたとしても、世界の人が…

■多孔性配位高分子

多孔性配位高分子というものをこれまで知らなかったが、ノーベル賞候補に挙がる京都大学の北川進・特別教授が1997年に世界で初めて開発した物質で、1mm3中に100京個もの孔(あな)がある、微粒子のスポンジみたいなもの。この応用技術商品の開発を目指してい…

■水素燃料の実用化

水素を発電量燃料や鉄の生産に使うということが、頻繁に報じられるようになっている。燃料電池自動車の燃料用にも必要だが、その普及がまだ進まないために、自動車用水素燃料の消費量は急増しているわけではないし、価格も大きく下がっているわけではない。…

■EUとUKの合意、トランプの合意

年末の期限切れ直前に合意をしたことが、世界経済を混乱に落とし込むのを阻止というよりも、混乱のレベルを少なくした。 EUとUKの間の通商について、当面関税はかからないことになったが、二国間の取引になることから、税関申告手続きが必要となる。これには…

■西奈良県民センター跡地

50年ほど前に奈良市の大渕池に面する景色の良いところに西奈良県民センターが建設された。これに付属する運動場をテニス専用にすることを認めてもらい、自分たちが設立した学園前テニス同好会と、別に出来た軟式テニスのグループで共用することになった。同…

■住宅・建物のゼロエミッション化

世界的、特に米国で、ソーラーと蓄電池を組み合わせて、住宅の電力消費をソーラーだけで賄おうとする動きが拡大している。特にハワイやカリフォルニア州で顕著になっている。同じことは日本でも遅ればせにはなるが、その方向に向かうと思う。建物がオール電…

■中国で広域計画停電が続く

中国で電力不足が深刻化し停電が相次いでいるということだ。広東省広州市では21日深夜に停電し、最大で2時間ほど停電したとされる。予定していなかった停電であったことから、市民の間で不安が広がっているという(亜州ビジネス)。 日経新聞の報道によれば…

■2050年に向けた政府のエネルギー政策

今日の日経新聞のトップ記事として、2050年の脱炭素社会の実現に向けた政府計画の原案が分かったとし、洋上風力や水素など14の重点分野を設定し、電気自動車(EV)はコスト全体でガソリン車並みをめざすと報じている。中身を読むと、どれも皆本当にできるの…

■大規模バイオマス発電

このところ規模の大きいバイオマス発電のプロジェクトが次々と報じられている。バイオマス発電は燃料の安定供給が課題なのだが、椰子殻のような海外から輸入するものが利用されることが多い。これを再生可能エネルギーと呼ぶには、椰子殻などの処理がどのよ…

■北海道電力がバイナリー発電を

北海道電力は北海道森町に地熱発電所の余剰熱を利用する「バイナリー発電所」を新設すると今日報じられた。最大出力は1,780キロワットで、投資額は数十億円を見込む。2022年に着工し、23年度の稼働を目指す。森地熱発電所(森町、2.5万キロワット)では従来…

■SOFC(固体電解質形燃料電池)の開発競争

ボッシュ(ドイツ)は12月15日、固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムの本格生産に向け、Ceres Power社(イギリス)との連携強化に合意したと発表したと報じられた。2024年の稼働開始を視野に数億ユーロの投資を計画している。SOFCは京セラが日本のメーカー…

■次世代太陽電池「ペロブスカイト」

今日の日経で報じられたものだが、ペロブスカイト方式の太陽光発電が変換効率28%を達成――。11月に発表した東京大学の瀬川浩司教授らの研究成果が注目を集めているという。この成果が使える次世代の太陽電池「ペロブスカイト太陽電池(PSC)」への注目が高ま…

■日本の燃料電池

エネルギーと気候変動をテーマにして、ウエブで論考を掲載しているEnergyShiftからの依頼に応えて書いた「インドに燃料電池駆動の列車が走る日」が昨日アップされた。EnergyShift(エナジーシフト/エナシフ) (energy-shift.com)で読んで貰える。この記事に…

■中国、月の土壌持ち帰りに成功

この間はハヤブサ2が無事地球へ帰還し、惑星リュウグウの砂粒を可成りの量持ち帰った。それに続いてのことだが、中国の国家宇宙局は17日、無人月面探査機「嫦娥(じょうが)5号」が月の土壌サンプルの持ち帰りに成功したと発表した。米国、旧ソ連に次ぐ3カ国…

■大雪 車立ち往生相次ぐ

これは今日の夕刊の記事の見出し。大雪は毎年あるものだが、今年の大雪は突然襲ってきたような感じがする。今季最強の寒気が上空に流れ込んだ影響で、日本海側を中心に大雪となり、新潟、群馬県境の関越自動車道では16日夜から交通障害が起こり、17日午前の…

■サハラ砂漠の太陽光発電電力を英国に

10年ほど前に、サハラ砂漠に反射鏡で太陽光をタワーに集めて高圧水蒸気を作り、タービンを回して発電した電力を、高圧直流にして地中海をまたいだ欧州に送電するプロジェクトが計画されていた。一時は実現すると期待されたのだが、その当時太陽光発電のコス…

■洋上風力発電コスト8~9円に?

今日の報道記事によれば、洋上風力発電の導入促進に向けて、官民が2030~35年までに発電コストを1キロワット時あたり8~9円にする目標を掲げることが分かった。国際平均にほぼ並ぶ水準になるということだが、これは現在の国際平均の数字の筈だから、20年以上…

■英・EUの離脱交渉継続

英国のEUからの離脱交渉が、期限ぎりぎりになって継続交渉となった。ジョンソン英首相と欧州連合(EU)のフォンデアライエン委員長は13日の電話協議で、13日を「期限」としていた英EUの自由貿易協定(FTA)交渉の結論を先送りした。両者は「責任」や「国民の…

■カリフォルニアに壮大なVPP(仮想発電所)計画

カリフォルニア州で住宅を数万軒連系させることによって、55万キロワット規模のVPP(仮想発電所)を作ろうという計画が推進されているとのことだ。送電系統管理者からの指示に従って、電力の消費を抑制すると、それに見合った報酬が得られるようにして、全体…

■インドのデリーに石炭火力新設

インドの首都デリーが、大停電に襲われないように、首都圏を独立した系統にする(アイランディング)計画があるが、独立系統の中にある発電所の能力が50万kWあるだけで、首都圏全体の消費電力量300万kWとは程遠いものでしかない。2012年7月30日と31日、2日…

■ドイツ-ノルウェー間に高圧直流送電線

日立ABBパワーグリッド社が、独・ノルウェー初の国際連系線プロジェクトにおいて世界最大規模の自励式HVDCシステムNordLinkの通電試験を開始したと発表している。ノルウェーには水力発電所が多く、周辺の海域の洋上風力発電所の電力と併せてドイツに売るのだ…

■洋上CO2回収貯留ハブPJ

トランスボーダーズエナジーは12月7日、豪州洋上CO2回収貯留(CCS)ハブ・プロジェクト「deepC Store」の共同開発検討のため、石油ガス業界の主要各社・政府系研究機関と覚書を締結したことを発表した。CO2の回収は、化石燃料の使用を続ける限り、避けて通れ…

■羽田空港にメガワット級の自家消費型太陽光発電

空港施設社は11月30日、同社が施設の賃貸管理を行う東京国際空港(羽田空港)国内航空貨物ターミナル地区に、メガワット級の自家消費型太陽光発電設備を導入すると発表したと報じられている。貨物ターミナル施設(W-1棟、E-4棟)の屋根を活用して設置する。…

■日本で水素が30年に主要燃料に

今日の日経新聞が一面トップに掲げた記事が、政府は国内での水素利用量を2030年時点で1000万トン規模とする目標を設ける調整に入ったというものだった。10年先を見た目標だとしても、本当に実現可能性がある目標だろうか。炭酸ガス排出を抑制する活動をして…

■サンディエゴ港がマイクログリッド化

少し前に、米国の空港がマイクログリッド化するということを書いたが、今度は米国の港がマイクログリッド化すると報じられている。その最初の港は、サンディエゴ港。環境対応に向けて大きく舵を切り、EDF Renewables Distribution Systems社に270万ドルでマ…

■はやぶさ2 カプセルすべてのパーツ発見

一昨日に、少なからず心配していた軌道外れも起こさず、はやぶさ2は、採取した資料が入ったカプセルを無事地球の、しかも、予定した場所と遠くないところに今朝落下したようだ。それも、カプセルだけでなく、カプセルを高熱から守る遮蔽板まで発見されたとい…

■大飯原発の設置許可取り消し

福井県や近畿地方の住民ら127人が、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の設置許可を取り消すよう国に求めた行政訴訟の判決で、大阪地裁(森鍵一裁判長)は4日、住民側の請求を認めて許可を取り消した。ここの1号機と2号機は2017年に廃炉となり稼働…

■はやぶさ2

小惑星探査機はやぶさ2が、小惑星リュウグウ表面で採取した資料を持って地球に戻ってきた。6日に資料が入った円盤カプセルが放出されるのだが、この最後の行程も極めて精妙な制御が要求される。円盤が大気圏に突入すると高温になるし、円盤の形状にもし歪…

■日本も脱ガソリン

先程配達された日経夕刊のトップ記事が、新車、全て電動車に 30年代半ば目標、EVやHV 経産省「脱ガソリン」促す だったのを見て、やっと踏み切ったかという感じが強かった。目標も他国がこれまで示してきたものと横並び。何か違いがないかと探してみたが、あ…

■パナソニックが新電力に

いまRE100に加盟しなければ、投資家から見放されるような状況になっている。加盟事業が増えると、その中で何かの特色を示すことも一つの経営手法となる。その一例がパナソニックが始めたことだろう。再エネ100%にする手法は、直接再エネを生み出すことと、…