効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

■未稼働太陽光発電の排除

経済産業省は発電の認可を得たのに長い間、施設を稼働しない太陽光発電事業者を排除することになったらしい。これは固定価格買取制度発足時の制度設計の大きな誤りだった。発電認可を受けた時点の買取価格が、何年も稼働に入らなくても、当初の価格が維持さ…

■日本の新しいCO2削減目標

政府の有識者会議は、日本から出る温暖化ガスの二酸化炭素(CO2)を今世紀後半の2070年ごろまでに「実質ゼロ」とする新たな目標案をまとめたと報じられている。これまでは、50年に8割削減する目標を示してきたが、6月に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会…

■燃料電池駆動の船舶

船舶からの排気についての規制が強化されるが、その対応策の一つとしてLNGを燃料にする方式が一部で実用化されている。今年の2月に大阪ガスが商船三井の保有するタグボートにLNGを供給する設備の運用を開始したことは、この発表の頃に書いたとおりだ。これは…

■世界のCO2排出量最高

報道記事の丸写しだが、2018年のエネルギー消費に伴う世界の二酸化炭素(CO2)排出量が2年続けて過去最高になったことが、国際エネルギー機関(IEA)が26日発表した報告で示されている。再生可能エネルギーは伸びたが、経済成長で化石燃料の需要が新興国を中…

■関電、特高変電所数の削減

関西電力は関西エリアにある配電用の変電所を10年間で10カ所程度減らし、変電所内の変圧器も減らしてメンテナンスにかかるコストを抑えるとのことだ。同社は「特高」と呼ぶ高い電圧を下げる変電所を管内に約800カ所持っているが、高度経済成長期に完成して老…

■再生エネ100%での電鉄事業

東京急行電鉄は25日、水力発電などの再生可能エネルギー100%による東急世田谷線の運行を始めたということだ。東京都世田谷区東部の約5キロ、10駅を結んでいる路面電車。都市型鉄道では国内初の試みだということだが、他の形態での事例はあるのだろ…

■レストランチェーンでの燃料電池利用

業務用の固体酸化物型燃料電池(SOFC)で商品化されたものの中ではもっとも規模の小さい京セラ製の3kWが、幾つかのレストランチェーンで利用され、効率の高さが認識されているようだ。すかいらーくホールディングスは3月18日、同社が運営するバーミヤンの東…

■水素の燃料電池向け大量生産

これまで水素は合成化学用、あるいは、高炉の副産物として生産されていたが、燃料電池の燃料としては利用されていなかった。それが、2010年の東京オリンピックを機に大量導入される燃料電池バスなどに向けた燃料供給を目的とする水素生産設備が、東電と中部…

■豊田自動織機、フォークリフト用水素の製造

豊田自動織機は、再生可能エネルギーである太陽光による電力のみで水素を製造し、燃料電池フォークリフトに供給する再エネ水素充填所※「H2PLAZA」を高浜工場内に設置し、報道陣に公開したということだ。工場に設けた出力約190キロワットの太陽光パネルで発電…

■大手電力事業が再エネ発電に参入

東北電力が20日に発表しているが、レノバが開発を主導する「秋田県由利本荘市沖洋上風力発電事業」の開発可能性調査(Feasibility Study)に参画することになったようだ。この風力発電規模は全体で70万キロワット。国内では最大級のものとなる。これまで大手…

■ドイツで石炭火力代替法

ドイツは2038年までに石炭火力を全廃する方針を出している。ドイツの石炭産業はその規模が大きいが、主として褐炭という品質のわるいものが主体であるために地球温暖化ガスの排出量も多いことからこのようになっているのだが、これは石炭火力に職場を持つ人…

■電力の個人間売買

太陽光発電や蓄電池、燃料電池を家に取り付ける人が増えると、余剰分の電気を売りたいという人が増えるだろう。これを買い取って不足する人に売ることは、現在でもアグリゲーターを介すればできる。しかし、その事業者には当然のことだが手数料を払うことに…

■技術力をつけた中国

世界知的所有権機関(WIPO)が19日発表した2018年の特許の国際出願件数について報じた記事を読んで、日本は中国にもはや追いつくことは出来ないだろうと感じた。通信や人工知能(AI)関連などで中国の勢いが鮮明で首位の米国を急速に追い上げている。WIPOに…

■再生エネ電力の販売

RE100に参画している企業などは、機会があればできるだけ再生可能エネルギーで発電した電力を調達しようとする。自社内に設置した太陽光発電などだけでは不十分だからだ。このような企業に再エネ電力を販売しようとする動きの中で、東京電力ホールディングス…

■炭酸ガスから化学品の原料製造

石炭や石油などの化石燃料を使った火力発電所からの燃焼排ガスには大量の炭酸ガスが含まれている。その炭酸ガスを何らかの方法で捕捉して有形のものに変化させて、化学品の原料に出来なければ、地中に埋める方法で大気中に放散しないようにする技術、カーボ…

■エネファームの2019年度補助金

家庭用燃料電池エネファームの2019年度補助金が発表された。2019年度政府予算がまだ決まっていないから、変更の可能性があるとの注記がつけられてのものだったが、もっとも普及している固体高分子電解質型(PEFC)の発電容量700ワットのものは、十分価格が下…

■北本間新連系設備、3月28日から運用開始

北海道と本州の間を結ぶ電力の連系線容量はこれまで60万キロワットしかなかった。九州、四国と本州の間のそれに比べて非常に小さく、それも風力発電の賦存量が大きい北海道に風力発電の設置に制約がある一つの原因であった。 だが、電力広域的運営推進機関(…

■核燃料の乾式貯蔵

原子力発電所が稼働をすれば、必ず使用済み核燃料が増えていくが、現在の一般的な保管方法は水の入ったプールに入れて、使用済みでもまだ発熱が続く核燃料棒を冷ましながら一定期間保存する。これまでの構想ではこれを青森の六ヶ所村にある再処理施設に移し…

■テスラが電池とキャパシターメーカーを買収

テスラが、米国のバッテリーとキャパシターのメーカーであるMaxwell社を買収することに成功した。これによって、電気自動車の航続距離を伸ばす技術の開発も進むとされている。キャパシターを使えば、電気自動車の加速能力は大きく上がるし、バッテリーへの負…

■生駒市の市民電力の新しい動き

2017年7月にいこま市民パワーが設立されたが、生駒市長が社長となり、生駒市の他に、地元の銀行や大阪ガスなどが出資し、自然エネルギーによる電力供給を目指すとしていた。設立の時にもここで書いた記憶があるが、自前の電源の規模が極めて少なく、売り物で…

■8年目の3-11

8年前の今日、東日本に大震災、津波、福島第一原子力発電所の事故、が起きたとき、自分は仕事で東京に居た。その時のブログにも書いているが、強烈な揺れに驚かされ恐怖を感じると同時に、これは停電するだろうと思った。しかし、首都圏は停電しなかったこ…

■熱利用の効率化

熱は目に見えないし、エネルギー量として計測することも簡単ではない。だから、気づかずに熱を無駄に放散しているケースは、製造業などでは非常に多い。それに気づいて貰うためだろう、この3月4日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が発表して…

■スマートメーターの過熱事故

これからの電力供給は需給管理、あるいは、スマートグリッドの制御などの要の一つとなるものにスマートメーターがある。従来の電力メーターは月一回の検針時に1か月の電力消費量が分かり、月単位の料金計算だけに利用されていた。だが、これをデジタル化し、…

■ネット販売が自動車にまで

自宅のインターホンの玄関先にある子機が、ピンポンは鳴るけれども通話ができなくなってしまった。前から調子が悪かったのだが、今日で最悪の状態となった。昔のモデルだから家電ショップやDIYの店に行ってもおそらくもう無いだろうし、出かけること自体が億…

■九電、平日初の再生エネ出力制御

九州電力は5日、太陽光発電などの再生可能エネルギー事業者に一時的な発電停止を求める「出力制御」を実施した。離島以外で出力制御したのは12回目。平日としては初めて。事前の指示で最大制御量は79万キロワットとしていた。 平日としては初めてということ…

■卒FITのPV

2009年に適用が始まった再エネの固定価格買取制度の住宅用太陽光発電について、適用期間が10年のものの終了が今年11月になる消費者が出る。今のままであれば、終了後は無償でいま契約している電力事業に売るか、自家使用するしかない形になる。どのような形…

■SOFC開発の新しい動き

日本ガイシとTOTO、日本特殊陶業、ノリタケカンパニーリミテドが発表したところによると、固体酸化物形燃料電池(SOFC)の研究開発に携わる共同出資会社を設立することになったようだ。全部がセラミック関係の企業で、かなり昔からセラミックを素材とするSOF…

■再エネ100%工業団地

RE100のメンバー企業は、いろいろな工夫をして事業に消費する電力を100%再エネから得ようとしている。しかし、自前で全て100%というのは結構難しいことだと思う。証書などによる補完も必要になる。だが、少し奇妙な報道を見た。 北海道石狩市が再生可能エ…

■奈良県のエネルギービジョン

エネルギー関連の会合で、奈良県が新しく設定した第3次奈良県エネルギービジョンの具体的な内容を知る機会があった。この中で重視されている施策として新しく上げられているのは、「再生可能エネルギーを活用した地域コミュニティの活性化」、「大規模災害に…

■丸太を燃料にして発電

丸太を燃やして発電する全国でも珍しい丸太を乾燥処理もせずにボイラーに投入する木質バイオマス発電所が、三重県大紀町滝原の公園跡地に建設されると報じられたのを知って驚かされた。県内のベンチャー企業が手がけ、夏頃に着工し、来春にも「滝原丸太発電…