効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

■石炭火力からの灰

米国が石炭火力から出る灰の処理についての規制を変えたという記事を読んでいて、石炭火力には、燃焼の残りかすである灰が大量に出てくるが、その処理について触れた記事を見たことがないことに気が付いた。日本でどのように処理されているかを調べて見た。…

■エネルギー政策混乱の再開

原子力発電を巡って、エネルギー政策の混乱が再開された。原子力規制委員会は29日の定例会合で、日本原燃が本格稼働を目指す使用済み燃料再処理工場(青森県六ケ所村)について、安全対策が新規制基準に適合しているとする審査書を決定、安全審査に正式合…

■データセンターのバックアップ発電設備に水素燃料電池

マイクロソフト、Apple、AmazonなどのIT産業は、世界各地にデータセンターを運用している。また、事業に消費する電力に占める再生可能エネルギーの比率を高めようとしている。このほど、マイクロソフトが、そのデータセンターのバックアップ電力供給に、これ…

■水素専焼ガスタービン「ドライ燃焼方式」

気候変動対策の切り札として水素の大量利用が注目されている。しかし、それが既存のエネルギーシステムとコスト的に対抗するには、まず水素製造のコストダウンが必要だ。その次に来るのが、水素を発電に利用することだ。水素を燃料電池に供給する方式は、エ…

■石狩市にマイクログリッド具体化プロジェクト

北海度石狩市の石狩新港は、災害時の緊急物資輸送の役割を担っているが、電力供給が止まると、バックアップ電源が整備されていないために、その機能を果たすことができない。この課題を解消するために、住友電気工業と協力して、この地域に向けたマイクログ…

■世界で洪水被害20億人

今日も雨。幸い自分たちの住む地域には水被害の可能性は低いが、そう思われていた地域でも水害にあっている。その後始末をするにも、この雨では手がつかないだろうし、コロナウイルスの感染拡大でボランティアも集まらないようだ。 このような状態は日本だけ…

■廃プラを原料・樹脂に

廃プラは中国の輸入規制や新型コロナウイルス禍による原料需要の急減で輸出が落ち込んでいる。その処理が課題として大きくなっていたが、日本製鉄や出光興産がプラスチックごみ(廃プラ)を鉄や樹脂の原料に再利用する事業を拡大すると報じられている。日鉄…

■シンガポールの資源自給率向上の努力

シンガポールは1963年、マラヤ連邦とボルネオの二州(サラワクとサバ)とともに、マレーシア連邦の一員として独立したが、水と天然ガスをマレーシアからの輸入に頼り、東京都23区ほどの大きさしかない島だ。農地もほとんどないために、食料も殆ど輸入に頼る…

■米国連邦議会下院から気候変動対応報告

この6月、米国連邦議会下院の気候危機特別委員会が、「Solving the Climate Crisis」(気候危機を克服するために)と題する547頁になる膨大な報告書を出している。この委員会は1918年の中間選挙で下院の多数派が共和党から民主党に移ったときに創設されたも…

■植村直己さん率いるエベレスト登山隊が採取の氷河、解析へ

自分が知っている植村直己さんは、冒険家で登山家で、1984年に冬期のマッキンリー(現・デナリ)に世界で初めて単独登頂 、下山中に消息不明となった 。という知識しかなかった。だが、今日の毎日新聞の記述で知ったが,高山の氷河を採取して持ち帰って分析…

■米沢牛のフンによるバイオガス発電

バイオガス発電には、そのバイオ(生物起源物質)が木質系の場合には必ずしも環境保護に対応したものではないものもある。発電規模が大きくなると、それへの燃料供給を継続するためには、常に所要量の燃料を供給しなければならない。間伐材を使うというケー…

■プラスチック製の注射針

ショッピングで持ち帰り用のプラスチックバッグが有料になった。これが連日のように報道されて、宣伝効果としては大きかったが、それによってプラスチックの消費量が大きく下がったわけではない。単価が数円だから、ゴミ袋として使えるからと敢えてこれを注…

■日本にやっと高圧直流が本格導入か

先日(7月15日)にも書いたが、洋上風力発電を日本で本格的に普及させるためには、高圧直流送電(HVDC)の設置が必要なのだが、その基本技術の開発に向けて日本がやっと動き始めたようだ。それを知ったのは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の7…

■中国電力、老朽石炭火力を停止

政府が2030年度までに老朽化した低効率の石炭火力発電所を順次廃棄する方針を発表したが、それを受けてすぐ動いたのが中国電力。倉敷市の水島第2発電所(156,000kW、昭和38年8月稼働開始)と下関第一発電所(175,000kW、昭和42年3月稼働開始)の2基を2020年…

■平城宮跡と近鉄奈良線

22日から始まるGo to キャンペーンで奈良へ来る人が回復するかと期待されたが、東京都からの人の出入りが除外されたので、大きな期待はできないだろう。このキャンペーンは経済回復の目的があるのだが、今日の東京では300人近いコロナ感染者数が出たのを見る…

■福島県の太陽光発電

福島県内で大規模太陽光発電所(メガソーラー)が大幅に増えていると報じられている。3月末の発電能力は昨春に比べ約3割増え、北海道を抜いて全国2位になったという。北海道が1位だと思っていたのだが、茨城県が1位だそうだ。福島県内にある太陽光発電の最大…

■洋上風力発電と安全保障

日本がそのエネルギー政策として洋上風力発電に力を入れる方向に向かっているが、風況の良い場所としては、大体日本海側に多い。その開発には海底の状況がどのようになっているかの調査が極めて重要になるし、海流の強弱などに関連する情報も立地に大きな影…

■九州の太陽光発電

九州を広範に水浸しにした梅雨前線。上空からの被害状況を知らせるニュース画像に、水に浸かったり、地滑りなどで倒壊した建物が多く見られる。その中にかなりのものが屋上に太陽光発電パネルを載せている。さらには、大きな湖になったような氾濫地域には、…

■新燃料e-fuel

自動車の燃料は殆どが石油から作られたものだ。もしこれが、燃焼してもCO2を排出する量が少ないものであれば、航続距離や燃料の充填の容易さから電気自動車に対抗することができる。電気も発電用燃料には化石燃料が使われているからだ。そのような自動車用燃…

■建物の断熱

報道記事で知ったが、東京都は住宅の省エネルギー化を進めるため、住宅の窓、ドアの断熱改修や再生エネルギーを使った熱利用機器の導入を助成する制度を始める。新規に設置することなどを条件としている。窓、ドアについては、かなり前から助成制度があった…

■川勝静岡県知事とリニア新幹線

川勝知事は、リニア中央新幹線そのものに反対するわけではないが、静岡県内を通るのに必要なトンネルによって、地下水の構造に変化が起きて、大井川の流量減少を懸念する流域市町の主張を理由に、工事の開始を拒否した姿勢には賛同したい。2027年の開通を目…

■ドイツ、脱石炭火力を議決(10日に受けた海外情報から)

ドイツは全ての石炭火力発電を閉鎖するという方針を出していたが、この7月3日両議院が、2038年に最後の石炭火力発電所を停止させるという議決をした。これまで脱石炭火力を政策として表明してきたものの、大きな石炭産業を抱えるドイツが、どこまで脱石炭を…

■日本、洋上風力発電に注力

今日の報道で知ったのだが、経済産業、国土交通両省は今後10年で洋上風力発電の全国30カ所への拡大をめざし、再生可能エネルギーを優先活用するルールを作るなど民間が投資しやすい環境を整える方針を打ち出したようだ。民間投資を活用した洋上風力発電の建…

■エコキュートによる電力需要の制御(DR:Demand Response)

三菱地所レジデンスと近鉄不動産は3日、11月に販売開始予定のオール電化マンションに高圧一括受電と太陽光発電を組み合わせた省エネ・創エネのシステムを導入したと発表している。約500台のエコキュート(自然冷媒ヒートポンプ式給湯機)をEMS(エ…

■進むEV用蓄電池の利用

東京電力ホールディングスは、太陽光など再生可能エネルギー事業者向けに、中古蓄電池を販売する事業に参入すると報じられている。電気自動車(EV)で使われた電池をつないで大型化し、現在の新品よりも3~5割安く販売する。電気自動車が加速する場合、蓄電…

■日本の石炭火力発電

日本の石炭火力をフェーズアウトという報道に疑問を持って、数字を調べて見ようと思ったら、自然エネルギー財団からこれに関する主張が出されている中で納得の数字。ほとんどその丸写しだが、 休廃止の対象となる100基には10万~20万kW程度の小規模のものが…

■熊本県南部の豪雨

熊本県南部の豪雨で、県は5日、計18人の死亡を確認したと発表した。他に心肺停止が16人、行方不明14人。昨年に続く記録的な大雨による災害だが、これまでに蓄積されてきた雨量情報がまったく間尺に合わなくなったように思える。幾つもの河川が溢流し、堤防も…

■インドが天然ガスパイプラインを拡充

インドが天然ガスパイプラインの拡充に向けてこれから8年で1,400億ドルを投入するらしい。インドの一次エネルギーの中に占めるガスの比率は6%だが、それを2025年には10%ほどに使用としている。 インドにはいま6つの天然ガス供給幹線が走っているようだが、…

■石炭火力漸減と再エネ設備の優先連系

発電関連で2つの政府施策が発表された。一つは、政府が非効率な石炭火力発電所の9割を休廃止する方針を固めたというもの。もう一つは、太陽光や風力など再生可能エネルギーの事業者が送電網を優先的に利用できる仕組みをつくるというもの。この2つは密接に関…

■日立がABBの事業買収、送配電機器会社が始動

送配電事業分野では並び立つ巨像だと思っていたが、日立製作所が1日、欧州重電大手ABBの送配電システム事業買収に伴う、新会社を設立したと発表したという報道には驚かされた。新会社の名称は「日立ABBパワーグリッド」で日立が80.1%、ABBが…