効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■大手電力事業が再エネ発電に参入

東北電力20日に発表しているが、レノバが開発を主導する「秋田県由利本荘市沖洋上風力発電事業」の開発可能性調査(Feasibility Study)に参画することになったようだ。この風力発電規模は全体で70万キロワット。国内では最大級のものとなる。これまで大手電力事業は、再エネ発電が系統に接続されるのに積極的ではなかったが、一般消費者や企業の再エネへの関心が高まり、それに関わる企業を高く評価するようになってきたためだろうが、最近次第に取り込みを図ろうとしている。東京電力ホールディングス(HD)と新電力のイーレックスがこの4月、再生可能エネルギーの電力を中心に販売する新会社を共同で設立するというのも同じ方向だ。両社が水力やバイオマス発電などの電力を拠出し、環境意識の高い企業向けに販売する。

東北電力が参画する事業は、現時点では2021年度の着工、2024年度以降の運転開始を予定している。洋上風力でも3年で稼働できるのだから、採算性が高ければ事業としての魅力は大きくなるはずだ。また、電力事業が参画すれば、送電系統の現況を良く把握しているから、実際に事業を手がけるところも安心だろう。地元への影響力も大きいから、海上関連の関係者へのアプローチもやりやすくなる。東北電力は、東北・新潟エリアを中心に200万kWの開発を目指すとしているが、賦存量はもっと大きいはずだから、さらなる努力をしてほしいものだ。