効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■再生エネ電力の販売

RE100に参画している企業などは、機会があればできるだけ再生可能エネルギーで発電した電力を調達しようとする。自社内に設置した太陽光発電などだけでは不十分だからだ。このような企業に再エネ電力を販売しようとする動きの中で、東京電力ホールディングスと新電力のイーレックスは4月、再生可能エネルギーの電力を中心に販売する新会社を共同で設立するということだ。新会社はイーレックスが66%、東電は傘下の小売事業会社、東電エナジーパートナー(EP)を通じて34%をそれぞれ出資することになっている。東電の持つ水力発電や、イーレックスが2025年をメドに稼働する世界最大級のバイオマス発電所で作った再生エネを中心に販売する。

旧電力は規模の大きい水力発電所を保有し続けているために、このような再エネ市場では非常に有利となる。設備もかなり償却が進んでいるから、対抗する新電力があってもコスト競争力は圧倒的に旧電力が大きい。イーレックスが東電と手を組んだのもそれが理由だろう。だが、それを放置して置いて良いのだろうか。いま発送電分離について、日本では法的分離にすることになっていて、分離した発電事業を、ホールディング会社が傘下に収めるために、旧電力の市場支配力が弱まることはないだろう。旧電力の保有する発電所を全て競売にかけるというのは、法的所有権の侵害だと言うが、法的所有権は絶対不可侵なものでもなかろう。専門家の解説がほしいと思っている。