効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■8年目の3-11

8年前の今日、東日本に大震災、津波福島第一原子力発電所の事故、が起きたとき、自分は仕事で東京に居た。その時のブログにも書いているが、強烈な揺れに驚かされ恐怖を感じると同時に、これは停電するだろうと思った。しかし、首都圏は停電しなかったことで、日本の送電系統の制御が優れていると感じたものだ。翌日には流石に山手線は運転開始が遅れたが、定時に東京を出た新幹線で奈良へ帰れたのだ。

3-11によって原発が停止させられ、その後の電力市場の全面的自由化、太陽光発電風力発電導入の急速な増加によって、電力送電系統の安定性は劣化せざるを得なくなっている。一つの理由は、巨大発電所からの送電のために最適の制御を、分散型の電源が需要先に生まれたことで非最適になったものを、修正せずに継続してきたからだ。送配電管理組織の唯が独占的姿勢はまだ続いているが、これは早晩大きな修正をする必要がある。

その影響もあって、需要端で蓄電池を設置したり、自家発を停電しても使えるようにしたりするケーズが急増しているが、早く制御方式の根本的改革をしなければ、これが送電系統の不安定化を招く要因になりかねないと思う。このところテレビで311の災害からの復興と、それに取り残された人達に関連してレポートが頻繁に流されているが、電力供給について311以降の変化についても触れるものがあっても良いのではなかろうか。