効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■生駒市の市民電力の新しい動き

2017年7月にいこま市民パワーが設立されたが、生駒市長が社長となり、生駒市の他に、地元の銀行や大阪ガスなどが出資し、自然エネルギーによる電力供給を目指すとしていた。設立の時にもここで書いた記憶があるが、自前の電源の規模が極めて少なく、売り物である自然エネルギーによるものも1割にも達していなかった。ここが、新たに木質バイオマス電源の調達を始めると報じられている。これまでの太陽光発電などと合わせ、電源の再生可能エネルギー比率は10%超となる見込みになったのは良いとしても、その価格が安いとは思えない。

周辺自治体は、公共施設への電力供給の入札を行ったのだが、関電がどの新電力も対抗できない低価格で応札し、その自治体としては大きく電力料金を引き下げることができた。しかし、いこま市民パワーと任意契約を結んでいる生駒市は、電力入札を行わなかったために、同時に、大阪ガスが供給電力価格を引き下げるわけではないから、全体として割高な電気を市の施設が使用するようになってしまった。これに対して一部の市民から昨年11月に監査請求出されている。生駒市としてこれに対応するためには、いこま市民パワーの供給電力料金を引き下げなければならないが、大阪ガスも苦境に立たされるだろう。生駒市の持つ太陽光発電の価格も安くはないはずだから、この行方はどうなるか注目する必要がある。環境派の市民がどのように行動するかも課題となるに違いない。