米国の第46代大統領に民主党のジョー・バイデン氏が20日に就任した。米国の歴史の中でも最高齢の大統領となる。また、米国社会が動揺している最中に就任したのだから、今後の政治的対応には大きなエネルギーが必要だろう。78歳という年齢からすると、4年の任期を全うできない可能性もある。副大統領が女性というのも歴史上初めて。混乱した社会を落ち着かせることが出来るだろうか。
就任すぐに、温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」に復帰する大統領令に署名し、カナダからメキシコ湾まで原油を運ぶパイプラインの拡張計画の許可も取り消す。世界保健機関（WHO）脱退も取りやめるなど国際協調を打ち出し、トランプ前政権からの政策転換を印象づけたのだが、環境問題関連のものには経済界が積極的に賛同するとは思えない。原油のパイプラインについては、カナダとの関係にも良い影響は与えないだろう。TPP参加も経済界からどのような反応があるか分からないが、少なくとも駆け引きをしながらの話になる。環境関連、特に自動車分野では反発も予想される。これらの分野での折衝には体力勝負のところがあるだけに、年には勝てないこともあるだろう。
バイデン政権は2050年までに温暖化ガスの排出実質ゼロを目指しており、雇用を重視して規制緩和を進めた前政権から180度転換する。地球環境に関心があるものとしては嬉しいことだが、規制が強化される経済界の主力分野がどのような反応をするか心配ではある。トランプ前大統領と一変した政治姿勢に米国社会、国際社会がどのように反応するか、見守りたい。
-------------
家族の一人がやっている猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。
https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form
