エネルギーというと何となく電力と考えがちだが、熱もエネルギーとしての位置は大きい。発電方式のコンバインドサイクルもタービン式ガス発電の排熱で高温蒸気を作って、蒸気タービンを回して二段階発電をしてエネルギー効率を上げている。
熱の使い方次第で、電力消費も大きく変わるはずだ。地球温暖化防止に世界が取り組むなか、エネルギーを熱で貯蔵して再利用する蓄熱材料に注目が集まっている。北海道大学の能村貴宏准教授らは従来の5倍以上の熱を蓄える材料を開発したと報じられている。日本触媒などと協力し、成型して性能を評価している。10年後の実用化をめざす。
蓄熱材料は電池などと並んでエネルギーを保存する手段の1つ。高温になった炉などが放つ熱を吸収して蓄えれば、エネルギーを再利用でき省エネにつながる。開発した材料は金属をセラミックスで包んだ粒の粉末。金属の状態が熱で変化していくまでの温度が変わらない性質を使って熱を貯蔵する。融点の高いセラミックスで包み、金属の状態が変わっても固体のまま扱える。蓄熱暖房機などに使うレンガなどに比べて5倍以上の熱を蓄える。内部の金属の種類によって、セ氏30度から700度まで様々な温度で蓄熱できるという。十分な量の材料があれば、2~3日は熱を保てる。材料を日本触媒が成型し、産業技術総合研究所などと実際の蓄熱効率や伝熱性能、コスト削減効果などを評価・シミュレーション(模擬実験)する。排熱を再利用する高温炉や電気自動車(EV)の暖房などの用途を想定する。
冷熱の蓄熱素材がカリフォルニア州で冷凍冷蔵庫などに利用されている。冷熱を吸収しても温度が変わらないことから、夜の間の安い電力で冷熱を保存し、昼に冷熱を放散することで、外気が熱くなっても電力消費を抑えることができる。材料は分からないが、冷熱を蓄積しても温度が大きく変わらないのが不思議。
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