効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■寒波で電力供給アップアップ

寒波が襲来して、暖房用などの電力消費が急増したために、発電各社の発電設備はフル稼働しても、時に旧電力供給区域の中には供給能力が不足する事態となり、各区域間で電力融通が行われたようだ。大雪ということは太陽光発電が殆ど機能しなくなる状況だから、その減少分だけでも電力供給能力は大幅に下がることになる。吹雪の時には風が吹くが、日本の風力発電規模は太陽光に比べて遙かに小さいから、フル稼働したとしても不足を補うまでにはなり得ない。

旧電力事業が保有する火力発電、原子力発電の稼働は、各区域の旧電力事業毎に制御されるが、この厳冬の中での電力需要の急増に、融通するのも綱渡りだったと予想される。全国的に電力の流れを管理する組織はできたのではあるが、大型の発電所は全て旧電力事業者が運用しているために、相互融通という形を取らざるを得ない。英国の電力事業が自由化されたときには、発電設備は別事業として独立した。だから、送電系統の制御は一元的に行われている。

今回、電力の融通が不足して、広域停電が起きなかったのは幸いだが、これから原発の再稼働の必要性を強調する論が出てくるだろう。しかし、稼働の安全性、使用済み核燃料の保存と処理、廃炉の長期化などから見て、安易な再稼働はするべきではない。

ここで気になるのは、着床式洋上風力の第1回入札で落札者がなかったということだ。日本の事業者で洋上風力発電建設の経験を持つところはない。合弁事業者はあるが、その技術は海外から移入のものとなる。国内での建設経験を増やすことができるように、洋上風力に対する規制要件を厳しくしないようにしてほしいと思う。今回の大吹雪は、洋上風力発電の設備設計にも現実的なデータを入手する機会となったと思いたい。また、電力需要の抑制制御についても、実用化に向けた事業者の動きが加速する機会となるのではとも考えている。

 

 

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