効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■エコキュートによる電力需要の制御(DR:Demand Response)

三菱地所レジデンスと近鉄不動産は3日、11月に販売開始予定のオール電化マンションに高圧一括受電と太陽光発電を組み合わせた省エネ・創エネのシステムを導入したと発表している。約500台のエコキュート(自然冷媒ヒートポンプ式給湯機)をEMS(エネルギー管理システム)で一括制御し、蓄電池なしで負荷を平準化する供給網を構築したということだ。以前に、快晴時に太陽光発電の発電を抑制することが増えた九州電力について、既設のエコキュートを一括制御できるようにして、太陽光発電が好天の時に総電力需要を上回る発電をする時に、一斉に給湯の温水回路のスイッチを入れて、電力需要を意図的に押し上げることによって、太陽光発電からの余剰電力を消費させる方式の具体化を述べたことがあるが、今回の発表は、マンションに設置されているエコキュートの稼働を制御するのだから、電力会社にとっては有り難い存在となる一方、マンションの住人には、それによっておそらく可成り安い電気料金が適用されるようになる筈だから、双方にとって都合に良い方式となる。報道によれば、この形式のマンションは日本で初めてのものらしいが、これからこのようなマンションが増えることは確かだろう。

元々エコキュートは、一定稼働をする原子力発電からの電力を、電力需要が減る深夜に消費させる目的も含めて開発されている。安い深夜電力料金を準備して、夜に電気給湯設備を稼働させるのだが、温水からの放熱によって熱損失が出るのは避けられなかった。いまでは稼働している原発が少なくなっているから、エコキュートの当初の意図からは外れた使われ方がされている。しかし、昼間に安い電力を利用できれば、夕刻に需要が多いお湯を、消費の直前に作るのだから、エネルギー損失もかなり抑えることができるはずだ。蓄電池も設置したりしてうまく電力消費を管理すれば、消費する電力がほとんど再エネ電力になる可能性もある。これはマンションがマイクログリッドとして機能することになるのだから、今後日本で普及するに違いない。

 

-------------

家族の一人がやっている猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form