効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■進むEV用蓄電池の利用

東京電力ホールディングスは、太陽光など再生可能エネルギー事業者向けに、中古蓄電池を販売する事業に参入すると報じられている。電気自動車(EV)で使われた電池をつないで大型化し、現在の新品よりも3~5割安く販売する。電気自動車が加速する場合、蓄電池からは大電流が流れてモーターの回転数を上げる。しかし、これを何度も繰り返すと次第に内部抵抗が増えて、大電流が流れなくなり、加速性能が急激に落ちる。この段階(7年~10年)で蓄電池はEV用には使えなくなるが、通常の蓄電池としてはまだ優れた性能を持っていることから、この蓄電池の中古市場は拡大するだろうと言われていた。しかし、まだ日本ではそれほど多くのEVが販売されていないので、テスト的なものかと思ったが、中国からこの蓄電池を導入するらしい。

東電傘下の送配電事業者、東京電力パワーグリッドが中国の専門商社などから中古の車載電池を購入し、EV20~30台分の電池を組み合わせたのをコンテナ型蓄電池1基とするなどして販売する。蓄電規模は電池の個数によって調整できる。9月から試験的に販売を始めるが、2021年以降に首都圏以外でも稼ぐ収益源として展開するということだ。蓄電能力は新品の7割ほど残っている。東電は電池システム開発ネクスト・イー・ソリューションズと組み、中古品を組み合わせて安全に使える技術を開発している。この制御システムは簡単なものではないだろう。中古蓄電池の老化レベルが一つ一つ異なるのに合わせて、組み合わせと制御によって、一定の商品として利用できるようでなければ市場性はないからだ。日本の法人向け大型蓄電池の平均価格は1キロワット時あたり15万~20万円で、国際的に高いとされるが、これを10万円前後に抑え、再生エネ事業者のほか非常用電源として工場にも売り込むようだ。

東電が自ら蓄電池を商品として扱うと言うことの意味は大きいように思える。太陽光発電風力発電の制御にも前向きに取り組むことを表明したと受け止めても良いだろう。これまで、他事業者にやらせるのだろうと思っていたが、日本の電力系統への再エネ導入を後押しするものだと理解している。

 

 

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