効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■ドイツ、脱石炭火力を議決(10日に受けた海外情報から)

ドイツは全ての石炭火力発電を閉鎖するという方針を出していたが、この7月3日両議院が、2038年に最後の石炭火力発電所を停止させるという議決をした。これまで脱石炭火力を政策として表明してきたものの、大きな石炭産業を抱えるドイツが、どこまで脱石炭を徹底できるか疑問も各方面から出されていた。しかし、今回のものは国会の議決だから法的強制力を持つことになり、それに違反すれば何らかの措置がなされることになる。日本でここ数日、脱石炭火力がエネルギー政策転換として示されたことに幾つも意見表明がされているが、ドイツはこのような政策論ではなく、強制力を持つ法規制として脱石炭が定まったことになる。

この議決に対して、環境保護推進団体が賛同、共感しているのだが、まだそれでも気候変動対応としては不十分で、さらに脱石炭火力を強化すべきだという意見も出されているという。この議決を具体化するものとして主要なものは、石炭火力発電設備と炭坑が閉鎖される地域に、400億ユーロ(450億ドル)を投入して、地域経済の活性化と、労働者に新しい技能教育を行うというものだ。他方、自由経済を支持する人たちからは、そのような施策は不必要で、税金の無駄遣いになるとの反論もなされている。

この計画は、火力発電への依存をなくし、すべて再生可能エネルギーによって置き換えるとするドイツのエネルギー政策の具体化となる。政府は昨年、2038年迄に84基ある火力発電所全てを閉鎖し、さらには、2022年迄に全ての原発を停止させると表明していた。石炭火力については相反することもある。それは、この5月30日に、最後となる新設石炭火力(110万kW)を起動させ、送電を始めたことだ。一方少なくとも8基の石炭火力発電所が今年中に停止されることになっている。環境大臣は議会で、「ドイツは先進工業国の中で、原子力と石炭火力の両方を放棄する最初の国になる。」と述べたそうだ。

今回の議決に不満な環境保護団体との抗争は続きそうだが、このようなドイツの動きに対して日本はどのような反応を示すだろうか。

 

-------------

家族の一人がやっている猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form