効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■データセンターのバックアップ発電設備に水素燃料電池

マイクロソフトAppleAmazonなどのIT産業は、世界各地にデータセンターを運用している。また、事業に消費する電力に占める再生可能エネルギーの比率を高めようとしている。このほど、マイクロソフトが、そのデータセンターのバックアップ電力供給に、これまでのディーゼル・エンジンから再エネからの電力から造った水素で駆動する燃料電池で連続48時間運用することに成功したと発表している。同社は2030年迄にディーゼル・エンジンの使用を停止する目標をたてているが、今回の実証試験はこの目標達成の一環だ。ディーゼル・エンジン発電機は,系統からの電力供給が止まったときに、データセンターの運用を停止しないためのものだが、現在は、停電した時にディーゼル・エンジンが駆動を開始して発電するまでの間に数十秒の時間が必要なために蓄電池で間をつないでいる。

近年、燃料電池のコストが急激に下がってきたこともこの背景にある。また、再生可能エネルギーを使って水素を造る設備が実用化されるようになったのも、今回の切り替えの試みをさせる動機になったのだろう。データセンターにはこの水素製造設備と、水素貯蔵設備が併設される。ディーゼル・エンジン設備よりも所要面積はかなり大きくなるはずだ。だが、停電時のみ稼働するのではなく、再エネで造った水素を利用して、燃料電池を常時稼働させることによって、送電系統の必要時に系統へ売ることもできる。発電規模は250キロワット。立ち上げには数秒しかかからないから、バックアップとしては蓄電池がなくても十分な能力を持つ。燃料電池のタイプは固体高分子電解質形。次の実証は燃料電池の発電規模を3,000kWにまで上げ、ディーゼル・エンジンに匹敵する規模にすることのようだ。燃料電池のコストが下がっているために、ディーゼル・エンジンよりコストは低くなると予想している。

将来計画としては,発電効率の高い固体電解質燃料電池で、データセンター運用に必要な全電力を供給するシステムを作ることのようだ。この場合、燃料電池が故障したときには、系統から電力を供給して貰うことになるのだろう。

水素と燃料電池の時代が近づいて来たようだ。

 

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