効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■ドイツ-ノルウェー間に高圧直流送電線

日立ABBパワーグリッド社が、独・ノルウェー初の国際連系線プロジェクトにおいて世界最大規模の自励式HVDCシステムNordLinkの通電試験を開始したと発表している。ノルウェーには水力発電所が多く、周辺の海域の洋上風力発電所の電力と併せてドイツに売るのだろう。NordLinkプロジェクトは、ノルウェーの国営送配電事業者であるStatnett(スタットネット)社とオランダの国営送配電事業者であるTenneT(テネット)社、ドイツ復興金融公庫(KfW)のコンソーシアムが取り組む全長623km、電圧525kV、容量140万kWの連系線敷設プロジェクトで、自励式HVDCシステムを使用したものでは、最長かつ最大規模の電圧・電力容量となる。2021年初頭の完成を予定しており、同社は、ノルウェー南部とドイツ北部に設置する2つのHVDC変換所の設計、エンジニアリング、供給を担当している。

東京・大阪間の距離が約560キロだから、それを上回る海底電線が敷設されたのだ。自励式であるために、両国のどちらかが広域停電を起こしても送電を維持できる。海底の構造に合わせた設置には特殊の船を使用するだろうし、沿岸部では船の錨に引っかけられないように地下埋設にしてあるだろう。総コストは発表されていないが、ドイツが再生可能エネルギー導入にかけた意欲の表れだと感じている。

日本でHVDCが海底設置されているのは、紀伊海峡と津軽海峡だけの筈だ。今後洋上風力発電の設置が進むと、これと同様の距離に近いHVDCの海底設置が検討されてもおかしくない。洋上風力の規模を予測して、それに見合った規模の容量を持つものを国プロとして実施しても良いと思う。2050年にカーボンニュートラルを実現するには、大胆な再エネ導入計画を立てる必要がある。日本政府の執念が問われている。

 

 

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