効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■2050年に向けた政府のエネルギー政策

今日の日経新聞のトップ記事として、2050年の脱炭素社会の実現に向けた政府計画の原案が分かったとし、洋上風力や水素など14の重点分野を設定し、電気自動車(EV)はコスト全体でガソリン車並みをめざすと報じている。中身を読むと、どれも皆本当にできるのかしら、という疑問符がつく物ばかりだ。30年先のことだから、誰も検証は出来ないが、まだ実証段階に止まっている洋上風力発電を4,500万キロワットにするなど、実にいい加減。最近1万キロワット規模の風車が開発されたようだが、それを使っても450基。どこの海にこれほどの数の風力発電設備が設置できるだろうか。

原発も、小型原子炉の設置と、その技術の輸出を目指しているようだが、小型であっても原子炉は放射性廃棄物を作り出す。核燃料サイクルは完全に破綻しているし、廃棄物処理だけが後の世代に残されることになる。

自動車では30年代半ばまでに軽自動車も含めた新車販売をEVやハイブリッド車(HV)といった電動車にする。電動車の普及の課題はコストをどう抑えるかだ。コストだけではなく、充電する電力を発電するのにどのような燃料を使うかによって、EVの環境価値は大きく変わる。消費する電力によるCO2排出量が影響するからだ。

他に、水素やアンモニアを発電燃料に使うという内容もあるが、これも実際にどれほどの量が使えるかはまだ分かっていない。

絵に描いた餅の典型的な見本が今回の計画内容だと思う。その陰で、事故を起こした福島第一原子力発電所の処理には2050年を越えて取り組まなくてはならない。その方が日本にとっては大きな重荷になることは確かだ。いずれにしろ、次世代の人に重い荷物を持たせることになる。

 

 

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