効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■シンガポールが水没しないように

 シンガポールは小さな島国で、水源がない。そのため、隣のマレーシアから太い水道管経由で水を輸入している。これはシンガポールとマレーシアが政治的な対立になると、この水を止めると言われると対応のしようがないほどのリスクを常にはらんでいる。エネルギーも海外依存。以前はマレーシアから輸入していたが、確かインドネシアとパイプラインで結んで輸入しようと計画してマレーシアの反対に遭って実現しなかったこともある。都市を維持するのに不可欠なものを全て外部依存していることになる。

 そのシンガポールがこれとは異なった水の問題に直面している。小高い山もない平坦な島だから、海からの水害の危険に耐えずさらされている。建物も平均海水面より済むなくとも3メートル高い基礎の上に立てることを義務づけられてきたが、最近の地球温暖化の進展による海水面の上昇のために、3メートルでは水没する可能性が高くなっているという。そのためシンガポールは海岸に堤防を築いて水没を防ごうとしているが、720億ドルものコストがかかるとしている。

 シンガポールチャンギ国際空港はいま第5ターミナルを建設しようとしているが、海水面より5メートル高いところに滑走路を作らなければならないらしい。当局は、その位置が赤道との距離が短いからだとしている。シンガポールが学ぼうとしているのは海水面より低いオランダが国を守る堤防の建設をして維持管理してきた経験だそうだ。

 これから見ると、日本は赤道からの距離はシンガポールよりも遠いが、大都市部は殆どが元々入江であったり湿地であったところが多いから、海面上昇の影響を受ける度合は高まっているはずだが、台風による河川の増水に起因する水害ばかりに目が行っていて、あまり災害の要因として語られないのは問題だろう。最近の気候変動の激化を経験しながら思っていることだ。

 

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