効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

皆既日蝕を見物にでかけたことと電力消費

8月27日にこの日記にカリフォルニア州の皆既日蝕の時に起きた太陽光発電の発電量低下のことを書いた。それについて興味ある海外記事があった。太陽光発電量が低下すれば、発電所の出力を上げたり、発電事業者から電気を購入することによって、その時の電力需要に対応するのだが、皆既日蝕の時間帯に予想された電力需要は、予測より低くなったそうだ。その理由は、多くの人が皆既日蝕を見るために空調を止めて車で外出したためだと考えられている。この時に電力を売ろうとした発電事業者は、高い値段をつけたり、つけようとしたのだが、実際の総電力需要が予想よりかなり低くなったために、儲け損なったというのだ。普通はデマンドレスポンス(DR)として、電力事業から需要家に電気を大きく消費する機器を止めてほしいと指示することでこのような効果が生まれるのだが、意図しないDRが実際には起きていたのだ。電力事業者としては高い電気を買い入れる必要がなかったということだ。日本でも夏の真っ盛りで空調需要が増えるときに、家を出てショッピングに出かけて貰うような仕組みを考えているが、これも空調を止めて外出することを奨励して需要減を起こしているやり方だが、想定外を想定内に発想を変えたと言っても良いかもしれない。