効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

8月21日

この日に米国で皆既日蝕があり、その地域が北米大陸を横断する。短時間の間に急激に太陽の光が少なくなるために、太陽光発電の発電量も急減する一方で、電力需要の方はおそらく若干増えるだろう。日蝕の持続時間は1時間強だが、これが米国の送電系統の制御に障害となって、広域大停電が起きる可能性もある。もっとも影響を受けそうなのは太陽光発電設置量が多いカリフォルニア州。電力関係者はこれへの対応にいろいろ知恵を絞っているはずだ。2015年3月20日に欧州で皆既日蝕があり、大停電が起きるのではないかと言われたが、結果として欧州の電力系統はその障害を乗り越えることができて、電力供給に支障は起きなかった。欧州全体の系統は一元管理されていたために、国相互の融通で対応できたのだ。米国も大きな系統制御範囲で3つに区分されているが、太陽光発電が普及している量が膨大であるし、3つの系統相互には融通がほとんど出来ないから、欧州とは違った対応をしなければトラブルは起きるだろう。日本は幸いかなり先となる2035年9月2日まで皆既日蝕は起きないが、その段階では欧米の経験を生かした制御技術もできているだろうし、蓄電技術も蓄電量も大きくなっているから、大きな問題は起きないだろうと思いたい。2030年6月1日に北海道で金環食が起きるようだが、それまでには北本連系線の増強もできているから影響は抑制できるだろう。米国の電力業界がどのような対応をするかを見守りたい。