効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

NEDO海外レポート

NEDOが海外の技術開発状況を伝える海外レポートを定期的に発行している。毎月一回の筈だ。最新の情報が日本語で分かるので、登録してメールで送って貰っているのだが、昨日受け取ったメールに従ってダウンロードしたレポートの内容に、先日ここで書いたのとまた違った太陽光発電素子の効率向上技術についての情報が入っていた。まず、米国・ノールカロライナ州立大学と中国・香港科技大学が、数種の新しい半導体ポリマーの温度制御による凝集が、高効率の有機薄膜太陽電池製造をより安価に量産する鍵であることを発見したということで、この発見により、太陽電池の活性層を形成する多様な化学混合物による実験法が可能になるということだ。詳細な技術内容については自分の理解を超えるが、要するに、有機薄膜太陽電池の製造について、その素材の相互作用をうまく調整することによって、10%を超える高効率の有機薄膜セルの製造コストを大きく引き下げることができる、というもののようだ。ある会合でこれから有機太陽電池セルの効率化とコストダウンが進むと話したら、問題は有機物であることから寿命に問題があるのではないかという発言があった。開発当事者は当然このことも分かっているはずで、いずれは有機太陽電池の劣化防止策も実用化されるのではないか。シリコン系も含めて太陽電池セルの価格が下がれば、これも価格が急速に下がりつつある蓄電池と組み合わせて,配電線からの電気よりも安く電気を利用することができるように日本でもなることは確実だろう。