効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

窓が発電機に

カリフォルニア大学ロサンジェルス校のヤン教授が率いる研究で、可視光の透過率が高い一方で、変換効率が4%の透明な有機薄膜太陽電池を塗布プロセスが開発された。主に赤外線を電力に変換することで発電する。ほぼ緑色の波長550nmの光の透過率は66%。一見した際の透明度も高い。一般的に多い太陽電池では変換効率が10数パーセントだが、取付自由度が高くて面積を稼ぐことが容易であれば、4%あれば十分かもしれない。この太陽電池は、可視光にほぼ透明な2枚の電極と透明な有機半導体層から成る塗布プロセスで作製できるため、大面積の太陽電池を低コストで製造できるという。また、透明でしかもフレキシブル基板を利用できるため、住宅やビルのガラス窓のほか、携帯端末の筐体、さらには、太陽光の当たるあらゆる表面が発電源になる。コストが下がれば高層ビルの南面する窓への利用が普及するだろう。壁面への応用も可能だろう。このような太陽電池素子は以前から可能性として議論されていたが、実用化の目途がたったと言えるかもしれない。後は量産がどの程度で実現するか次第となる。