効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

関西電力が検針を自動化

朝方出勤時には時々小雨も降っていましたが、午後からは気持ちの良い晴れとなりました。台風の動向でこれからどうなるか分かりませんが。
関西電力が家庭の電気メーターから電力使用量を読み取る検針業務を全面的に自動化すると、日経新聞の一面の真ん中に出ていました。この記事をそれだけ重要なものとして考えている証拠でしょう。私も日本の電力市場に与える影響は大きいと思います。単に人手をかけずにということだけではないと思うからです。無線機能を備えた検針メーターを来年度から順次取り付けて、利用状況をリアルタイムで把握できるようにするのですから、今米国で実現している時間別料金の実現や、電力需要のピーク時に、無線で電力会社が信号を送って、家庭のクーラーなどの温度設定を変更することも導入可能だからです。記事には総投資額は千億円にたいし、検針員が不要になることで年数十億円コスト削減とありますが、新しいビジネスモデルが生まれることによって経営のプラスが生まれるのに加えて、政府方針次第では電力需要の抑制によるCO2削減効果を増強することもできるでしょう。
全部の電気メーターを取り替えるには10年ほどかかるそうです。双方向通信ができる電気メーターは米国でインテリジェント・メーターとかスマート・メーターとか呼ばれ、州によって異なりますが、カリフォルニアを始めとして普及が加速しています。関電の場合、系列会社で光通信をやっていますから、その事業としても推進できますので相乗効果は大きいでしょう。この機能を拡大すると、地域単位に太陽電池コージェネレーション燃料電池や蓄電池などを組み合わせて、もっとも効率の高い電力利用を実現するマイクログリッドの制御にも応用できます。すでに米国コロラド州のボールダー市は、米国最初のインテリジェント・グリッドシティーと呼ばれるようになっていて、電力会社エクセルエナジー社が実証試験を今年から始めています。
この21日からコロラド州デンバーで開催されるE Sourceの会合に出席するのですが、このインテリジェント・グリッドについて報告があるようですので、楽しみにしています。また報告できる新しい情報があると思います。ただ、大阪から羽田、羽田から成田、成田からロサンジェルス、ロスからデンバーと一日で乗り継ぎますので、最終到着地ではぼろぼろになっているかもしれません。26日に大学の講義があるので、会合の最終日をネグッて25日の夜大阪に帰らざるを得ません。ぶっ倒れないようにしないと、と思っています。