効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■米国が高圧直流送電推進

米国エネルギー省の風力エネルギーオフィス(WETO)が、1,000万ドルを準備して、高圧直流(HVDC)送電の電圧変換設備の性能向上を推進しようとしていると報じられている。高圧直流送電方式は、同電圧の交流送電方式に比べて送電損失がかなり低い。米国では、広大な大陸の遠隔地に風力発電が設置される場合が多く、ここから需要地までの送電損失の差を無視できないからだし、これから増加する洋上風力発電から陸上に送電する海底電線には、直流送電方式が絶対条件となるからだ。

現在の電力供給網は全て交流だから、再エネからの電力を供給するには、どこかの時点で直流を交流に変換しなければならない。送電損失を考慮すると、できるだけ遠距離まで高圧直流で送電し、需要地で交流に変換させるようにすれば、送電損失を大幅に下げることが出来る。ただ、直流と交流の変換設備で電力損失が起きるのが避けられず、この損失を現在の方式より大きく引き下げようとするのが今回のプロジェクトとなる。

今後の長距離送電には、電源のあるところから需要地までをHVDCで送電し、需要地の近くで高圧交流に変換して現地の送電網に接続する方式の採用が増加するのは確実で、これによって、大幅な送電効率の向上を実現できることになる。さらに、再エネ電源からは炭酸ガスの排出はないのだから、米国の地球温暖化対応策としての役割も果たすことになる。

HVDCの送電電圧を現行よりさらに引き上げることにより、送電距離を大幅に延長し、さらには、現在25年とされる直交変換設備の寿命を長くすることができれば、米国の気候変動対応に大きく貢献することになる。日本でも今後同様の対応が求められることになるのではないだろうか。

 

 

 

 

 

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