効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■世界で進む高圧直流(HVDC)送電

従来,日本国内では交流を用いた系統連系が主流であった。しかし現在では,世界中で急速にHVDCの導入が進みつつある。この背景には,再生可能エネルギーの導入や広域電力取引の拡大,電力供給信頼性の向上ニーズの増加に加え,HVDCによる連系強化の経済合理性が実証されてきたことがある。

欧州をはじめ南北アメリカ,中国など世界中でHVDCの導入が急速に進んでおり,その傾向はますます加速している。2020年から2025年にかけてのHVDC市場の年平均成長率は約11%と予測されており,これは世界のGDP成長率予測の3倍以上となっている。従来のHVDC連系は交流の系統と系統を結ぶ,特に海を越えてケーブル送電で結ぶ案件が多かったことに対して,最近では,従来交流での増強が選択されていた同期系統内の連系強化にHVDCが適用されるケースや,既存の交流系統と並行してHVDCが建設されるケースが増えてきている。

中国のように一国の領土規模が大きいところでは、風力発電水力発電が大規模に可能な地域は、電力需要の大きい大都会とは離れていることも多く、これまでは、高圧交流・直流送電線でこの2つの地域を結んできた。この程、中国の送電大手、国家電網傘下の国網江蘇省電力は、長江を挟む揚州-鎮江間のプラスマイナス200キロボルト級直流送電プロジェクトが15日に着工したと発表している。送電方式を交流から直流に転換する同省初のプロジェクトで、稼動後は、長江両岸の送電網の相互接続能力が大幅に向上するようだ。中国の高圧直流送電系統は既に何本か稼働している。

国網江蘇省電力によると、江蘇省では風力や太陽光発電などのエネルギー源が主に長江の北側に集中しているのに対し、電力負荷センターは長江の南側にある。今回の直流送電プロジェクトでは、省北部の余剰電力を南部に送って消費できるよう、220キロボルトの長江横断送電ルート「五峰山長江大横断」を中心に改造する。交流送電を直流送電に転換することで、既存の送電ルートの送電密度と利用効率を大幅に高めることができるとのこと。

日本でも列島を北海道から九州まで、あるいは沖縄まで縦断する高圧直流送電線を設置することを考えなければならない。海底設置の電線は高圧直流でなければならないから、東西の海底に長距離HVDCを設置すれば、海上風力発電の増強にも貢献するはずだから、長期建設計画を検討する必要があるだろう。

 

 

 

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