効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■東西連系線の容量増加

日本の電力周波数が東西で異なることは良く知られている。東京電力以東は50Hz、中部電力以西は60Hz。周波数が異なる電力は同じ電力系統に流すことはできない。世界でも一つの国でこのような周波数の相違があるのはないと言っても良い。日本の電力事業が東京と大阪で拡張していく過程で起きたことだが、東西で電力を共通して使うために、東京電力中部電力の間に、交流を高圧直流に変換し、その直流を異なる周波数の電力に変換する設備がある。東西連系線と言われるが、その容量がこれまで120万キロワットしかなかった。それがこのほど90万キロワット増強されて運用が開始され、210万キロワットになったと報じられている。

これで西側の電力系統と東側の電力系統が相互融通する大きさが拡大された。ということは、いま東京電力電力需給が逼迫している時間帯に中部電力を経由して東電に融通できる量が増えることになったのだから、東電管内の需給状況は多少とも改善されるだろう。

高圧交直変換技術は、もともとスイスのABBが保有していたのだが、日立製作所がABBとの合弁会社、日立ABBを設立して、日本での高圧直流変換と送電技術を引き継いでいる。この技術は、これから洋上風力発電が拡充される時には必ず必要とされるものだ。高圧直流は水中でも送電損失が少ないことから、北海道から東京地域まで、海底に設置される計画になっている。和歌山から四国の間の紀淡海峡にも、関西電力四国電力を結ぶ高圧直流海底電線が敷設されている。

超高圧直流送電を拡充してきたのは中国。内陸部にある風力、水力発電からの電力を沿岸部にある大都市に送るために、数本の長距離高圧直流送電線を設置している。これらはABBが設置したものだ。長距離送電でも損失が少ないからだ。

日本の東西連系線はさらに拡充される必要があるだろう。

 

 

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