効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■蓄電できるセメント

興味を惹いた記事があった。米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)が、セメントに炭素材料を混ぜた蓄電装置を開発したというもの。住宅基礎に利用すれば家庭で使う1日分の電力を貯蔵できる可能性があり、電気自動車を充電できる道路など、広範に活用が広がりそうだ。

MIT土木環境工学科のフランツ-ヨーゼス・ウルム教授は、「誰でも手に入る材料だけを使って、建築の新たな領域を開くことができる」と述べている。これまでに存在しなかった蓄電方法だろう。ウルム教授の研究チームが発表したのは、一般的なセメントと水、そして炭素主体の微粒子である「カーボンブラック」を混ぜて硬化させた蓄電装置で、塩化カリウムなどの電解液に浸すことで電力を貯蔵できることを実証した。

研究グループはこのセメントを厚さ1mm、直径1cmのボタン大に加工して電解液に浸し、太陽光発電パネルと接続。貯まった電気を使ってLED照明を点灯させることに成功した。論文によれば、出力は1ボルト程度だった。開発したのは大容量の電力を貯蔵できる「スーパーキャパシター」の一種。絶縁体を挟んだ2つの電極に電荷を貯める仕組みで、セメントが絶縁体、カーボンブラックが電極の役割を果たす。

米国で標準的な戸建て住宅で使用される45m3の基礎コンクリートにこのセメントを使い、スーパーキャパシターとして加工した場合、平均的な家庭が1日に使う電力量である10kWhが蓄電できると試算した。大規模な蓄電器を設置せずに太陽光発電パネルなどで発電した電気を効率的に貯蔵できる、と結論付けている。構造強度については、カーボンブラックの量を全体の10%以下とすることで、従来のセメントと遜色ないことを確認した。製造・施工コストは通常のセメントとほぼ変わらず、。追加の設備も、太陽光発電パネルと接続する電線などに限られる。厚さ10cmのセメントで12ボルトの出力にも成功している。電解液はいつ、どこで、どのように、使われるのだろうか。

蓄電池ではなく、一種のコンデンサーに電気を貯める方式だが、応用範囲は広いだろう。今後の商品化が期待される。

 

家庭用蓄電池

 

 

家族の一人がやっている猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form