効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■再エネ100%工場

多少コストが上がっても、グリーンを売り言葉にして事業が成立するようになったようだ。報道によると、五洋建設が北海道に新工場を建設するが、太陽光発電やグリーン水素などを活用し、「再エネ100%工場」として運用する。再エネにも種類はあるが、ここでは太陽光発電からの電力と、その電力を使って水を電気分解して造った水素で燃料電池を稼働させる。ただ、この記事では、道内の工場で副次的に製造された副生水素も使うというから、この副生水素はグリーンではなくブルー。再エネ100%ではなく、炭酸ガスを排出しない工場というべきだろう。

導入する太陽光発電はパネル出力670kW、さらにグリーン水素を製造する製造量3Nm3/hの水電解装置、貯蔵量300Nm3の水素吸蔵合金、合計出力30kWの燃料電池システムを設置した。副生水素は月1700Nm3を搬送し、貯蔵量900Nm3の水素タンク2基に貯蔵する方式だ。太陽光発電は太陽が空にある間しか発電しないから、それ以外の時間には、燃料電池の電力を使うのだろう。水素を高圧タンクではなく水素吸蔵合金を使っているところがユニークだと思う。この合金の寿命は長くないから、その取り替えにかなりのコストがかかるかも知れない。燃料電池のメーカーはどこだろうか。

事務所棟などの施設については、建物の高断熱化、センサー制御の高効率空調、採光フィルムなどを導入し、ZEB化を図った。省エネ率(エネルギー削減率)は65%、創エネ率(エネルギー生成率)は425%となっている。創エネ率の定義は説明されていないが、通常の発電設備からの電力で作られた設備も使っていることを意味するのだろうか。

新工場は、従来の橋梁や鉄骨などの製作に加え、洋上風力発電の建設に用いられる風車の基礎やトランジッションピース、風車のタワーやブレードの架台など、さまざまな仮設鋼構造物の製作工場として運用する。再エネ設備の生産工場だ。燃料電池のメーカーはどこだろうか。

今後再エネ率の高さを競う工場の建設が多くなるだろう。興味ある先行事例だ。

 

 

 

家族の一人がやっている猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form