効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■水素社会

水素社会になるとよく言われる。エネルギー源も含めて水素が大量に利用されるということだろうが、その量のイメージが湧いてこなかった。その水素は化石燃料から作るものではなく、再エネ電力で水を電気分解して作ったものでないといけないのだが、日本では再エネの普及、特に風力が遅れているために、そのかなりのものを輸入しなくてはならないことは確かだ。

普及に欠かせないのがグローバルな供給網の構築だ。海外から液化した状態などで運ばれた水素を国内の港で受け入れ、燃料として使うためパイプラインなどで運ぶインフラの整備が求められる。供給網構築に何が必要となるのだろうか。

輸入するとなると、高圧水素か液化水素の形で運ぶことになる。液化水素はセ氏マイナス253度と極低温。海外から船で運搬し、国内で一度貯蔵してから、水素ステーション向けや発電燃料などとして使うまでの供給網を構築しなければ、日本の水素社会は実現できないことになる。製造時にもCO2を排出しないグリーン水素を安価に調達するには、オーストラリアや中東など再生エネ発電のコストが安い国で製造して国内に運ぶ、グローバルな供給網が欠かせない。

エネルギーの安全保障を考えると、一定量は自国で生産して賄う地産地消が必要だが、CO2を排出しない水素を国内でどう製造するか。洋上風力発電計画が日本海で具体化しつつあるが、実際に稼働するのは数年先になる。発電コストは安くはないだろうから、必然的にそれで作られる水素の価格は高くなり、ただ安全保障の意味を込めたコスト高容認にならざるを得ないだろう。これに対する需要がどれだけ確保できるか、政府の支援もかなり必要となることは確かだ。

政府は2040年の水素の供給量を現在の6倍の1200万トンにする目標を掲げるが、普及に向けての課題がコスト。水素の供給価格は1ノルマル立方メートル(セ氏0度、1気圧での体積)あたり100円ほどと、既存の燃料に比べて最大12倍に相当するとされる。輸送網構築もこれからだから、かなりの期間輸入して港近辺で消費する方策しか当面はないとしか言えない。日本での水素社会実現が他国に大きく遅れをとらない状況をどのようにすれば作ることができるだろうか。   

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