効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■英国の洋上風力発電

英国の昨年2022年の発電量の4分の1強が、風力発電で占められている。風力は電源別では天然ガス火力に次ぐ2番目 の主電源の座となっている。先にドイツも再エネ発電が電力消費量の半分に達し、風力発電も英国同様、全体の4分の1を占めた。

英National Gridの最新データによると、2022年の風力発電の発電量は前年比で5%上昇し、英国の発電量全体の26.8%を占めている。風力が電源構成で4分の1を占めたのは英国では初めて。風力発電量の増えた要因としては、昨年8月、デンマークの再エネ開発会社オーステッド(Orsted)が北海で開発中だった世界最大の洋上風力発電事業「Hornsea 2 wind farm」が正式稼働したことが大きい。同事業は約140万世帯の年間消費電力を供給できる。

英国の風力発電は、風が強かった2月には、国全体の月間電力消費量の41.4%を発電した。また11月3日の一日でみると、風力発電だけで20896MWと初の20GWを発電、同日の英国全体の発電量の53%をカバーした。風力に加えて、他の再エネ、原発を含めると電力の70%が「CO2フリー」で占められた。

この英国で最近行われた洋上風力発電のオークションで、どの事業者も応札しなかったという事態が発生している。英国政府が示した買取価格が、最近のインフレと人手不足の為に、コストが上昇するのを警戒した企業が二の足を踏んだからだとされている。

英国は日本と同じ島国で、洋上風力発電の適地が多い。一方、日本はどの国とも送電線で結ばれていないが、英国は欧州大陸と高圧直流海底電線で連系しているため、風力発電が増加しても、国の系統制御に日本ほどの難しさはない。そのため、洋上風力を英国は強力に推進しているのだが、現在の経済状況がその計画の達成を阻害する可能性が出てきたと言える。

英国は2030年迄に50GWの洋上風力を設置する計画だが、その達成が大幅に未達となる可能性があると言われ始めている。風力発電建設を担当する事業者からは、建設費の高騰に見合った買取価格を設定してほしいとの要望が示されている。これまで最も成功したと言われる再エネプロジェクトの英国の洋上風力建設のテンポが急減する可能性もあるようだ。

 

 

 

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