効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■系統用蓄電池

風力や太陽光発電の発電規模が拡大するにつれ、その不規則な発電によって、送電系統を流れる電力に過不足が起こり、周波数が変動し、その変動がある限度を超えると停電が起きる可能性が高くなる。従来は、火力発電所の出力を変動の抑制のために増減させ、調整を行ってきた。しかし、特に日本では太陽光発電規模が急拡大したために、殆ど全ての送配電系統で調整力が不足するようになっている。それに対応するために有効な設備が大規模な系統用蓄電池だ。

その蓄電池の設置事業の一例として、サーラエナジー社を挙げることができる。同社は7日、電力事業の柱の一つとして、系統用蓄電池事業に参入すると発表したと、ガスエネルギー新聞が報じている。浜松供給センター内に「サーラ浜松蓄電所」を設置し、日本ガイシ製のNAS電池を設置するが、その規模は出力11,400kW、蓄電容量は直流換算で69,600kWhで、2026年春頃から運用を開始するとのこと。都市ガス会社の系統用蓄電池事業への参入は、東邦ガス大阪ガスに続く三社目となる。

中部電力エリアでは、今年の4月に初めて再生可能エネルギーの出力制御を行っている。過剰な太陽光発電量に対応したものだろうが、太陽光発電事業者にとっては収益性が犠牲になるのは避けられないし、脱炭素政策としても、このような出力制限を行うことは望ましいことではない。これを極力避ける方策として大規模蓄電池の有効性は世界的に認められている。

今回蓄電池を設置する浜松市は、全国トップクラスの日照時間があり、「太陽光発電導入量日本一」になるという政策を掲げていて、そのサポートとなるのがこの大型蓄電池だ。親会社のサーラコーポレーションは、地域の脱炭素推進を基幹事業として推進しているようだ。系統用蓄電池を自社の供給力とするほか、需給調整事業、日本卸電力取引所、容量市場など、各種電力市場での取引を通じて、収益性を向上させようとしている。

再エネ出力の変動を抑制する事業が、これから全国的に拡大していくだろう。

 

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