効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■中国のエネルギー政策

中国の再生可能エネルギーの規模が急拡大している。その規模は先進国の再エネ規模拡大を合計したほどの規模になっている。だが、その一方で、石炭の使用も同じ速度、規模で拡大しつつある。気候変動阻止という観点からは矛盾した動きだが、中国には、石油、天然ガスといった、石炭よりも炭酸ガスの排出が少ない化石燃料資源の国内資源としての保有量が少ないためで、中国としては他の選択肢はないと言えるだろう。

中国の経済成長率が最近落ちているとは言え、経済成長を続けるためには必ずエネルギー消費の拡大は避けられず、火力発電所の新設も増加しているが、保有資源の制約から、石炭火力発電の新設が多くなっているのは仕方がないのかもしれない。ただ世界で石炭火力発電設備の増設が行われていない現在、中国だけが石炭の消費で電力を作るのが許容できない段階に入っている。ただ、太陽光発電パネルを作るのにも電力が大量に必要だが、その電力を既設の再エネ設備で賄うのは難しい。

さらに言えば、中国の再エネの主力は風力発電だが、風のよく吹く地域は西北部に偏って存在するために、そこからの送電系統の容量が現時点では不足する状況になっている。これまで中国はこの地域の送電系統増強に力を入れてきたが、経済成長を支えるにはかなり不足するため、都市部の電力需要に対応するには、国内で調達できる石炭に依存する他にはない状況だ。石油や天然ガスでの発電をしようとすると、現時点ではロシアからの輸入に依存しなければならないが、ウクライナと対峙しているロシアから輸入するのは国際関係を悪化させることは確かだから,中国としても背に腹は代えられない状況に陥っていると言えるだろう。

現在の国際情勢から見ると、中国が欧米から石油やLNGを輸入するとは考えられないだけに、ここ当分は国内産の石炭に依存せざるを得ないと言えるだろう。今後の国際関係の変化があるとしても、自国産の再エネと石炭への依存度を下げて、他国から石油や天然ガスを輸入することが出来るのは可成り先のこととなるだろう。

 

 

 

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