効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■日本の発電部門排出係数

原発推進論者が喜ぶ数字が出された。日本の発電部門はCO2総排出量の約4割を占め、欧米と比べると発電時により多くの二酸化炭素(CO2)を出している。火力、原子力再生可能エネルギーという3つの電源構成の見直しが急務で、特に火力では石炭・石油の廃止が必要となる。石炭については既に幾つもの新設プロジェクトが停止になり、効率の悪い石炭火力は閉鎖されるものがあるのだが、再生可能エネルギーの設置量が欧米や中国に比べて少ないために、当面は石油かガス火力に依存せざるを得ず、発電部門からのCO2排出量を減らすのは至難の業となる。

国際エネルギー機関(IEA)のデータによると、主要国の1キロワット時当たりのCO2排出量は日本が18年時点で0.45キログラム。インドの0.74、中国の0.63に続き3番目に多い。インドと中国は経済拡大に向けて電力需要が拡大するのは避けられないが、両国とも風力発電の設置量を増強している。日本は風力発電の設置量が他国に比べて極端に低く、やっと洋上風力発電プロジェクトに力を入れ始めたところだから、この数字は世界から非難される可能性もある。また、日本政府が2030年度の温暖化ガス排出量を、13年度比で46%削減する目標を掲げてはいるが、その実現のためには、電力消費を抑制するという施策も必要になってくる。日本の2050年カーボンニュートラルの目標達成も絵に描いた餅になる可能性も高い。

一方、この数字から、日本に再エネ量の増加に期待できないとして、原発の新設、増設に向けた動きも勢いを得るだろう。日本は大きなジレンマの淵に立たされている。

 

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日本の恥ずかしい位置づけ

 

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