効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■地熱発電量の減少

地熱発電は、太陽光や風力のように不規則な出力変動のない、安定した再生可能エネルギーである。日本の賦存量が、アメリカ、インドネシアに次いで大きいということだが、どの位の発電が現在行われているかは知らなかった。実際には太陽光や風力に比べると微々たるものに過ぎないと教えられた。しかも、日本の地熱発電量が減少の方向に向かっているらしい。

報道によると、東北電力岩手県発電所を廃止し、福島県発電所九州電力大分県発電所でも発電量が落ち込んでいる。地下の熱水や蒸気の減少や設備の老朽化で出力が下がり、国内の地熱発電量は20年間で3割減った。政府は脱炭素実現へ発電量を2030年に足元の4倍に引き上げる計画を掲げるが、新設コストは太陽光発電などに比べ高く、実現には黄信号がともっている。国内最大の九州電力八丁原地熱発電所(11万キロワット)は、20年度の地熱発電量が5.6億キロワット時と、この20年間で3割減った。熱水に溶けたシリカなどの成分が地熱発電の設備内で石のように固まって、出力が落ちる一因になっている。

地熱開発は石油危機後の1980年代にかけて盛んになった。ただ90年代に入ると原子力がエネルギー政策の中心となり、出力が1万キロワットを超える大型の地熱発電所の新設は96年から2019年まで23年間なかった。稼働中の発電所も平均で30年以上経過しているとのこと。20年時点の発電量は電力需要の0.3%にとどまるが、天然ガスなどが乏しい日本にとって重要な発電用資源となっている。

政府は地熱を重要なエネルギー源として、30年に発電量を約110億キロワット時程度と現状から4倍に伸ばす計画を掲げているが、国内の地熱導入量は22年時点で55万キロワット程度と10年前からほぼ横ばいが続き、国別ではトルコなどに抜かれて世界10位に落ちた。資源減衰や老朽化による出力低下は、現行計画に十分織り込まれていないという。資源価格の高騰で井戸1本当たりの掘削費は5億円を超す。同じ再生エネの太陽光と比べて導入コストは最大2倍程度にのぼる。

日本には地熱資源が豊富だと思っていたのだが、自前の電源としての価値だけでは、今後の増設にも期待は持てないようなのは残念なことだ。

 

日本酒徳利

 

 

 

 

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