効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■完全オフグリッド住宅 水も自給

報道記事で知ったことだが、送配電網に繋がっておらず、電力を完全自給できる建物が実現したという。しかも、電力だけでなく、水も自給自足するもののようで、下水道も必要としないらしい。宿泊施設の運営などを手がけるスタートアップ、ARTH(アース、東京・中央 )が建設したもので、静岡県西伊豆駿河湾沿いにある限界集落の一角に、同社が2022年12月に開業した高級リゾート施設「WEAZER西伊豆」。一見普通の平屋住宅だが、送電網や下水道は通っていない。(この記事では上下水道という表現はしていない)

照明や空調設備に使う電力は屋根に設置した太陽光発電システムや大型蓄電池で賄う。宿泊利用者に貸し出されるトヨタ自動車の電気自動車(EV)は太陽光発電の余剰電力で充電し、緊急時はEVの電力を施設に供給できる。2~3人向けで1泊1人6万円ほどだが、企業の視察も含めて予約が相次いでいるとのこと。同社は4年前からオフグリッド住宅の商品化に着手し、電気や水を自然エネルギーだけで完全自給できる居住施設「ウェザー」を開発した。

同社は独自開発のエネルギーシミュレーション技術を使い、設置場所の降水量や気温、日照時間など過去30年分の気象庁のデータを解析する。貯水タンクや太陽光パネルの規格容量など、設置地点の気候条件に応じて設備の仕様をカスタマイズし、エネルギーを完全自給できる住宅を作り上げた。生活用水は雨水をろ過して使い、使用した水は浄化してトイレの水などに再利用する。ここで言う生活用水に、飲料水が入っているのかは明確ではない。飲料水は外部から購入するのだろうか。あるいは、雨水なり循環水が飲めるのだろうか。そうだとすると、濾過・消毒のシステムが必要となる。

設置費用は1棟あたり1億円と高額だ。低コストで量産する体制はまだできていない。光熱費がかからないので、宿泊施設として使えば15年程度でコストを回収できると見込むが、一般消費者に受け入れてもらうには、建築費や設備費などの初期投資を小さくしていく努力が欠かせないのは確かだろう。自然エネルギーに頼るという特性上、地域ごとの自然環境に適応できるかも課題となる。北海道や東北など豪雪地帯は屋根に雪が積もってしまい、太陽光発電や雨水の集水ができなくなる事態が予想される。例えば屋根に除雪機能を持たせるなど、追加の設備投資や改良を継続していく必要がある。

実際に運用される宿泊施設がオフグリッドで成立する具体例が出たということには一種の感動を覚える。ただ、飲料水についての説明がないのは不思議。水を除けば、オフグリッドの建物が急増することは確かだろう。

 

富士山の天然水。クリックするとAmazonに繋がります。

 

 

 

家族の一人がやっている猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form