効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■グリーンエネルギー強化へ向かうシンガポール

国土が小さな国であるシンガポールには、エネルギー資源もなく、食糧自給率も極めて低い。水も隣国のマレーシアから輸入しているし、天然ガスもパイプラインで輸入している。以前にはマレーシアからし天然ガスの輸入をしていなかったが、現在インドネシアからも海底パイプラインでガスを輸入している。また、LNGも輸入している。この中で、インドネシアが2年後にこの天然ガスの輸出を止めることを決めたようだ。20年の契約になっていたのだが、インドネシアのエネルギー需要の高まりから、輸出余力がなくなったとして、その長期契約の終了時点で輸出を止めることになったものだ。

シンガポールは長期的にエネルギーと食料の自給率を高める施策を打っていて、エネルギーについては屋根上に太陽光発電の設置を促進し、食料については屋上菜園などを奨励している。駐車場に屋根を建てて、菜宴を作ることも奨励している。また、水については、海水の淡水化も行っていて、マレーシアに命綱を握られるレベルを下げようとしている。そこへスケールの大きい太陽光発電からの電力をオーストラリアから輸入するという計画が持ち上がっている。シンガポールのSun Cable社のプロジェクトだが、オーストラリアの西北部に、シンガポールの面積の6分の一相当の広い面積に1千万キロワット規模の太陽光発電設備を設置し、その内220万キロワットを海底に高圧直流(HVDC)送電線を敷設してシンガポールまで送電させようとするものだ。シンガポールとの間は3,600キロ離れているから、実現すれば世界最長のHVDCの海底設置となる。送電開始は2023年という計画になっているが、シンガポール政府はまだこのプロジェクトを受け入れるかどうかを明らかにはしていないようだ。HVDCラインの両端には大規模な蓄電池も設置される。

海底電線が敷設される予定の地域には地震が発生するところもあり、津波の可能性もある。この計画が実現するかどうかは分からないが、これが実現すれば、シンガポールの消費する電力のグリーン化が大きく進むことになる。Sun Cable社はいまこのプロジェクトへの投資を募っている段階のようだが、資金調達ができれば実現するかも知れない。

 

 

奈良の柿

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