効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■電力の需給調整

電力需要の変化を1日で見ると、夜中と昼では大きく差が出てくる。それを調整する基本は発電所の稼働数や稼働率を調整する方式だが、それでは調整しきれない比較的小さな需要変動も多い。その小さな需要変動に対応する方式の一つが需要先に信号を送って、電力消費を増やしたり減らしたりするように要請し、それに対応してくれれば相応の電力料金を割り引く方式、デマンド(需要)レスポンス(応答)-DRがある。

最近では風力や太陽光発電のように、自然条件によって出力が変動するのも電力系統の制御によって、需給バランスが崩れないように、制御信号を出してDRを行っている。その際には、需要家側のエネルギーリソースを束ねる「アグリゲーター」が、電力会社と需要家の間に立って、調整役を果たしている場合も増えている。現在、アグリゲーターは電力ひっ迫時に大口需要家の需要を抑制するDRを中心に事業をおこない、その活躍機会が拡大している。

アグリゲーターが中心となって、分散型エネルギーリソースを有効活用する「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス(ERAB)」は、新たなビジネス領域としても注目され、特に再生可能エネルギーの出力変動がどのようになるかの予測も含めての調整が重要になりつつある。再エネの出力変動は必ずしも同じ方向に向かう訳ではないから、電力系統全体を取りまとめて、ということは、個々の変動を予測したのを統合して需要の大きさを推計することになる。それには通信制御の精密化が必要となり、気象条件の変化の予測技術との兼ね合いで需給バランスをとらなければならない。

余剰電力が発生するときには、蓄電池に貯めたり、水を電気分解して水素を発生させて消費し、電力需要が増えた時に蓄電池から放電したり、水素で発電したりするのを組み合わせることになる。その電力の調整には、電力価格を変動させる方式も応用され、高い価格を付けて発電を促進する、あるいはその逆に安くして、利益が出ない電源が発電しないようにする、を組み合わせることで、全体の需給を調整するようになりつつある。

燃料電池のように制御しやすい分散型電源も増えることから、この需給調整ビジネスがこれから拡大する方向に向かうだろう。

 

 

 

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