効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■バイオマス発電燃料

バイオマスの主たる物は木材だろう。木質燃料を利用して発電をすると、これは再生可能エネルギーからの電力となる。電力小売り大手のイーレックスバイオマス発電用燃料をベトナムで量産すると報じられている。国内の木材では発電燃料に使えるほどの量と安定供給を確保できないからだろう。イネ科の植物「ソルガム」の商業栽培に着手し、2024年度には収穫量を年30万トンまで増やすのことだ。発電量に換算して約1億5000万キロワット時と、一般家庭3万5000世帯分の年間需要をまかなえる。加工して日本に運び、自社の発電所などで使い、木材からつくる燃料よりコストを抑え、低炭素電源の原価低減につなげる。

まず南部ロンアン省など4カ所で農場を運営し、燃料用品種を育てる。ソルガムは3カ月で高さ6メートルほどに成長する。24年度には栽培面積を約15平方キロメートルと、現状の2.5倍に増やす予定だ。ソルガムは乾燥に強い一年草で、生育が早く年3回ほど収穫できる。ベトナム国内の生産委託先の工場などで葉や茎を粒状の燃料「ペレット」に加工し、日本に輸出する。

ペレットは22年度中にも運営する糸魚川発電所新潟県糸魚川市)で石炭と混ぜて燃やし始める。バイオマス発電の燃料は木材からつくる木質ペレットが一般的だが、より安価な燃料を自社生産してコストを抑える。今後は他の発電会社にも外販する方針で、将来はベトナム国内での販売も視野に入れる。23年度にソルガムの事業規模を10億円に増やす計画。

ここでの問題は、まず石炭火力発電の燃料の一部に使うと言うことだ。それがどれ程の量を代替させるかが示されていないので、石炭火力への批判を抑え込むためにバイオマスを利用しているに過ぎない可能性もある。また、ソルガムを栽培する場所が、森林を伐採した農地だとすると、森林が吸収する炭酸ガスソルガムが吸収する炭酸ガスの量でどちらが多いかということも調べる必要がある。ソルガムの成長力が高いということだから、炭酸ガスを吸収する量も多い可能性はあるが、その土地に以前あった樹木の吸収量より多くなければ、差し引きで炭酸ガス吸収量が減ることになる。石炭火力発電の燃料の一部に使うのだから、その発電所の燃料に占めるソルガムの量を調べなければ、全体で見ると地球温暖化ガスの排出量は増えるかもしれない。

よく木質ペレット原料となるアカシアやユーカリは、植樹から伐採まで早くとも4~5年程度かかるが、ソルガムは同じ栽培面積から得られる熱量がアカシアなどの約5倍と、効率が高いらしい。とは言え、バイオマスを使っているというお墨付きを得るだけに使うとすれば、石炭火力の悪評を抑えるだけの手段となる。実際にどの程度の比率でバイオマス燃料が使われるのかを知りたいところだ。さらに言えば、ソルガムからの燃料だけで発電するような計画はないのだろうか。

 

 

 

家族の一人がやっている猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form