効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■航空機機用バイオ燃料

重量の大きな機体を浮き上がらせて航空を飛ぶ飛行機、特にジェットエンジンで飛ぶ航空機は、当然のことだが大量の燃料を消費する。それに伴って排出される地球温暖化ガスである炭酸ガスの量も膨大となり、これを規制しようとする動きが欧州を中心に具体化しつつある。廃食油を原料にするものもあるが、バイオマスで作るエタノールを主成分とするもの主流となると想定され、その生産に向かって日本の企業も動いている。

エタノールは既に米国やブラジルなどで自動車用燃料の原料として利用されており、安価に大量製造できるノウハウが蓄積されている。これには主としてトウモロコシが原料に使われるが、その生産拡大によって原生林が伐採されるという負の側面もある。

出光興産やコスモ石油が取り組むのは、バイオエタノール由来のSAF (Sustainable Air Fuel)だが、現在主流の廃油由来の製品に比べて安価であり、大量生産に向いているというメリットがある。コスモ石油は7月、三井物産と共同でSAFの製造に取り組むと発表している。三井物産が出資する米ランザジェット(イリノイ州)が保有する、エタノールを触媒に反応させる技術を活用し、2028年3月期までに年22万キロリットルのSAFを製造する。出光は27年3月期にも千葉事業所(千葉県市原市)でエタノール由来のSAFの製造を始める計画で、30年にも年50万キロリットル規模まで増やす。国内ガソリン需要が減少するなか、敷地内の石油タンクをエタノール用に改修し、エタノール基地とする。また、このような大手事業者だけでなく、バイオベンチャーであるユーグレナ社もSAFの生産をする計画で、藻類のユーグレナからSAFを製造する計画を具体化しており、既に、航空機燃料としての国際的な適格証明を入手している。

バイオマスを原料にするSAFは価格面でもメリットは大きいようだ。廃食油由来のSAFは1リットル当たり1000円台と、現在流通するジェット燃料より最大10倍ほど高いとされる。廃食油をジェット燃料に活用するためには、まず廃食油を集荷するのにコストがかかるのと、脱水や重合など、エネルギー密度をさらに高めるための工程が必要だが、出光はエタノール由来のSAFを1リットル当たり100円台に抑えることができると分析している。
国土交通省は30年までに航空燃料の10%(約130万キロリットル)をSAFに置き換える計画を立てているが、おそらくバイオマスを原料にするものが主流になるだろう。

 

 

 

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