効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■室蘭ガスなど、水素の運搬実証

水素の利用拡大には遠隔地への供給をどのようにして行うかが課題となる。その方策としてLPガスの輸送網を利用して、水素吸蔵合金が充填されたボンベに水素を吸収させ、比較的低圧の水素を配送する方式の実証試験を、室蘭市大成建設など7つの事業所・研究機関と行う実証するプロジェクトを環境省から受託した。産業用の水素の輸送には高圧タンクに水素を充填して輸送しているが、それを金属に大量吸収させて安全性を高めて配送する方式のようだ。

環境省が「2025年度、既存のインフラを活用した水素供給低コスト化に向けたモデル構築・実証事業」をするのに応募し、採択されたものだ。LPガスをボンベで輸送するのは広く普及し、その流通網は、産業用から家庭用まで広く利用されている。これを、安全に水素を運べるようなシステムにするという構想らしい。

室蘭市保有する祝津風力発電所(1,000kW)からの電力を水電解水素製造装置に供給して水素を作り、LPガスボンベの運搬車に混載できる円筒型水素吸蔵合金タンクに充填させ、利用地に配送するというもののようだ。低圧であることから高圧ガス保安法の資格が不要で、飲食店や一般住宅などといった小規模需要家への水素普及を促進できる。既存のLPガス配送網を利用することで、安いコストで配送でき、風力発電の出力が変動しても、それに応じた水素製造装置の稼働が可能なため、従来LPGを使っていた需要家が水素を利用するのに即時対応が出来ることになる。この装置が稼働しないときには、電力は通常の送電網に供給されるから、柔軟な運転ができる。

水電解した時にできる酸素や熱は養殖用の水槽に供給するとのことで、市立室蘭水族館の海水供給・排出インフラを使い、陸上養殖での活用を試行する。水素の利用先は、一般住宅、小規模ロードヒーティング、小規模店舗、宿泊施設、金属加工工場の5カ所。住宅には純水素型燃料電池を導入し、電力と熱を供給する。工場では水素ガス切断機や水素ボイラーに使う。配送にはエア・ウオーターの配送網を使うから、LPガスボンベとの混載になる。

ガスエネルギー新聞に掲載されたものだが、その見出しを見たときに、ガス供給配管を使って水素を運ぶのかと驚いたのだが、そうではなかった。しかし、このような方式には経済性が高く、少しずつ増える水素の利用にうまく対応出来るというメリットがあることは確かだ。

 

 

 

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