効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■米国が浮体式洋上風力を導入

米バイデン政権は浮体式の洋上風力発電を国内、大西洋岸に導入すると報じられた。2035年までに原子力発電所15基分に相当する1500万キロワットの浮体式の洋上風力の建設を目指すとのことだ。日本でも浮体式の実証が始まっているところで、世界で浮体式の設備が大規模に商用化された事例はまだない。米国の場合、無理に浮体式にしなくても海底設置式のものでもまだ拡張の余地はあるはずだが、地域の受け入れが難しいケースなのかも知れない。

最初に入札が行われたのは、カリフォルニア州の北部と中部の5つの海域が対象で、合計は約1500平方キロメートル。沖合約40キロメートルに位置し、水深が深いため、浮体式の風力発電を設置する必要があるようだ。150万世帯分の電力をまかなえる460万キロワットの導入余地があるという。稼働すればサンフランシスコなどに供給される見込みだ。

ロシアがウクライナに侵攻し、ウクライナに支援をしたドイツへの天然ガス供給をロシアが止めたことから、欧州でも風力発電の新設に力が入っているが、浮体式を採用する計画を聞いたことはない。だが、世界の石油価格が高騰したこともあって、風力発電の新設がコスト的にも引き合うようになって、設置プロジェクトが急増していることは確かだ。

IEAが再エネに関するレポートを最近出したが、それに拠れば、2022年から2027年の間に、再エネの増加率は75%にもなり、2,400GW規模になると予測している。2021年から22年に向けての再エネ規模拡大が大きいのは中国(35%)とEU(34%)、そして米国(24%)で、それに次ぐのがインド(8%)となっているが、その主力は太陽光発電風力発電だろう。そして、風力についてみれば、中国は陸上風力、EUは洋上風力、インドは陸上風力が中心だろうが、米国は陸上風力と洋上風力が分担する方向に向かっているのかも知れない。

世界のエネルギー価格の急激な上昇が世界の再エネ規模をさらに拡大させることは確かだが、その中で日本だけは地形の関係もあって同じ歩調をとることが難しいのは困ったことだ。2050年ネットゼロに向けて日本がどうすれば良いかが問われることになる。

 

 

 

 

家族の一人がやっている猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form