効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■パナソニック、運搬車向け水素拠点を滋賀の自社工場に

 パナソニックは、自社工場で運用するフォークリフト向けの水素ステーションを開発したと発表した。ガスから抽出する方法と太陽光を用いて水を分解する方法の2通りで水素をつくるということだ。エアコンや冷蔵庫などの家電を生産する草津拠点(滋賀県草津市)で運営を始めた。水素ステーションは工場内を走行するフォークリフト2~3台の燃料を賄える。まず水素フォークリフト1台を導入し、運用や費用などの検証を進める。将来的には水素ステーション自体の能力拡大も検討するという発表内容だ。

 これを見て、パナソニックがかなり長期的な水素社会実現に向けた取り組みを始めたという印象を受けている。日本に水素燃料電池で駆動するフォークリフトの数はまだ少ないが、今後増加する利用に対応してフォークリフトに使う燃料電池を商品化しようとしているのだろう。さらに、水素の製造に、水の電気分解と、天然ガスやLPGを改質する方式の2つを一つの水素供給拠点の水素源にしているのは、おそらく改質後に水素を分離した後排出されるCO2を何らかの方式で除去出来る技術を開発しようと試みるのではないかと思える。これによって、フォークリフトの自社開発が可能か、水素の製造に、水電解方式とガス改質+カーボンキャプチャーの2方式を比較できるようにして、品質コスト、耐久性などのデータを入手しようとしているのだと感じている。

 純水素を燃料に使用する5kWクラスの燃料電池エネファームで使っているのと同じ固体高分子電解質形)は既に東京オリンピックの選手村跡地に計画されている地域開発「ハルミフラッグ」への導入が決まっているが、水素を直接燃料に使える家庭用燃料電池も開発中であることを2015年に発表しているから、水素をパイプラインかボンベで供給する住宅やマンションが実現するのは近いと考えているのだろう。水素社会到来に向けた長期的戦略商品開発だという印象だ。

 

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