効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■NTTが水素輸送の試み

通信大手のNTTが、既存の地下設置のパイプで水素を輸送する試みを始めるようだ。当然だが、通信線がこのパイプには入っている。産業技術総合研究所豊田通商とタイアップしたプロジェクトで、大量の水素を安全に導管供給する手法を見出そうとするものだ。この地下設置の通信用設備であるパイプが水素の輸送に適しているのだろうか。水素は燃焼させても炭酸ガスを排出しない燃料として、これから利用を拡大させようとするプロジェクトだが、水素は分子が最も小さい気体で、パイプの接合部から漏洩する可能性もあり、また、パイプが金属の場合には、腐食させる可能性も高い。

日本ではこれまで、水素は高圧に圧縮してタンクに詰め込む、あるいは低温で液化してローリーで輸送されてきた。しかし、この圧縮・液化の行程には大量の電力が消費される。また、ローリーでの輸送には、大量輸送ができないという問題があった。導管を設置すればこの大量輸送ができるが、新規に巨額の投資をしなくてはならない。NTTが中心となる既設導管の利用プロジェクトは、通信線を収納する全体で62万キロに及ぶ既存のパイプラインを利用しようとするものだ。

NTTはこれから水素の通信用導管による安全な輸送が可能かどうかの検証に入る。福島県に水素に反応する光ファイバーを利用した水素漏洩検知システムを設置してテストを行う計画で、そこには異常を検知するAIが導入される。この検証結果に基づいて、水素輸送導管の安全規定などが策定されることになっている。

通信線を入れる導管の素材がどのようなものかが分からないが、最初は漏洩が多いだろう。しかし、その微少な穴を塞ぐ素材を送り込めば、案外水素輸送導管に転用できるかも知れない。成功すれば、水素時代への第一歩となるだろう。

 

 

 

 

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